もうこれ以上頑張れない…
これ以上は無理…疲れた…
私が限界を超えていることに気がついて…
自分のため、他人のため、何かのため…今まで頑張ってきたけれど、何かの拍子で心の糸がプツンと切れてしまった経験はありますか?
実はこの記事を書いている私自身も、限界までがんばり続けて自分が空っぽになったような感覚に陥ったことがありました。
また、このメディアを応援している私たち自己対話の学校(脳トレカレッジ)は、10年余り女性の悩み相談をお受けしていますが、1人で限界まで頑張りすぎた結果、無気力状態になっている方も多いです。
この記事では「もう無理、頑張れない」と感じたとき、心の中で何が起こっているのか?
頑張ることができない理由と、心からのSOSについて解説します。
Contents
「もう頑張れない」と心が悲鳴を上げたなら…
もしあなたが「もう、頑張れない」と心身ともに疲弊している状態なら、ある意味今は、人生の宝物のような時期と言っても良いでしょう。
無理にでも頑張れてしまう時は、たとえその頑張りが本来の自分が望んでいる道とは違っていても歯止めが効きません。
ですが
- がんばりたくても頑張れない
- 動きたくても動けない
こんな状況になったときは、心から満足できる自分らしい人生を取り戻すチャンスが与えられていると感じるのです。
がんばりたくても頑張れない渦中にいる時は、なかなか辛いものですよね。
ただ、無理に頑張ることができないからこそ、自分らしい生き方を見つめ直すきっかけをもらったと考えてみてはいかがでしょうか?
ご相談で多い「頑張れない本当の理由」5つ
それでは「もう頑張れない…」と心が悲鳴をあげている人は、どうしてそのような状況になってしまうのでしょうか?
1つ確実に言えるのは「もう頑張れない」と言っている本人が甘えているとか、サボり癖がある、などではありません。
本人が気がついていない心の深い領域で様々なことが起こっており、その結果として「もう頑張れない」というトークが出てくるにすぎないのです。
(1)実は本当にやりたいことではない
1つ目に、これが最も多いパターンですが「本当にやりたいことではないにもかかわらず、頑張ろうとしている」です。
あなたもきっと「頑張れることと、頑張れないことがある」はず。
その差は何なのか、考えてみたことはありますか?
その答えの1つは、頑張った先に待っている未来が、自分の心が本当に望んでいるかどうかです。
人間、心の底から本当にやりたいことは(限度はあるにせよ)やればやるほど元気になる、パワーがみなぎるといった感覚になることが多いです。
ですが、深層心理、潜在意識レベルで
これを頑張っても、私の本当に望む未来は手に入らない
と感じている場合「頑張りたくても頑張れない」心境になるのですね。
いくつか例を挙げてみましょう。
- もう30歳になったから、頑張って恋愛して結婚しなきゃ。
→本当は結婚に興味がない。彼氏とは事実婚くらいがベストだと思ってる。
- 頑張って今月の営業ノルマをクリアしなきゃ。
→就活で失敗して今の会社に来ただけなので、本当は転職したい。
- なんとかダイエットしなくちゃ。
→本当は今のままの体型で愛してくれる人と出会いたい。
- いい大学に受かるために受験勉強頑張らなきゃ。
→学歴にこだわっているのは親側で、子供側は勉強より部活を頑張りたい。
自分では気がついていない心の奥底に
本当に私がやりたいのはこれじゃないの!
のような気持ちを持っている人も多いです。
(大半の人が抑圧された願いを持っています)
本当の気持ちを自覚した上で
とはいえ、今は、これが必要だから、やりたくないけどやる
選択をしていれば、抑圧された心も悪さはしません。
気持ちを抑圧していることに気が付かず、なかったことになっている場合、本当の気持ちに気がついて!と言うヘルプサインとして「頑張りたいのに、なぜか頑張れない」現象が現れてきます。
(2)身体が物理的に限界(HPの枯渇)
2つ目に、身体が物理的に限界な場合も「がんばりたくても頑張れない」状況になります。
シンプルに疲れすぎているということですね。
「(3)心の愛情タンクが空っぽ(MPの枯渇)」とも関連しますが、人が何かを頑張るために必要なエネルギーの手持ち総量は決まっています。
そして、人が持つエネルギー総量は「HP/体力」「MP/気力」に分かれているとイメージしてみてください。
よくRPGゲームなどで
- 物理的な攻撃をするときにはHP(体力ゲージ)を使う
- 魔法攻撃を繰り出すにはMP(魔力ゲージ)を使う
こういった表現がありますが、似たようなニュアンスです。
HP(体力)とMP(気力)どちらも人間に必要ですが、HPが枯渇している場合、端的に「体が動かない」状況になるでしょう。
HPが枯渇する原因には、下記のようなものが考えられます。
- 仕事が忙しすぎて残業が多い
- 体調不良や重い病気
- 慢性的な疲れ
- 寝不足
- 生理中
「腹が減っては戦はできぬ」なんてことわざもありますが、身体の状態と「頑張る力」は密接に関連しています。
もう頑張れない時は、割り切って延々と寝てしまうのも良いかもしれません。
(3)心の愛情タンクが空っぽ(MPの枯渇)
3つ目に「(2)身体が物理的に限界(HPの枯渇)」とも関連して、心の愛情タンクが空っぽ(MPの枯渇)している場合も「頑張れない」状態になるでしょう。
「心の愛情タンク」と表現しましたが、要は感情ストレスのことです。
重大な病気でもない、睡眠も毎日よく取れている、栄養状態も悪くない…なのに、なぜか体がだるい重い
と言った場合は、自分の心の愛情タンクもしくはストレスを疑ってみても良いかもしれません。
心の愛情タンクが空っぽになる原因には、下記のようなものが考えられます。
- 過度なプレッシャー
- 人間関係のトラブル
- 合わない環境
- 市場の抑圧
- 将来の不安
身体の状態と比較して、心の状態はなかなか外からわかりにくいです。
そのため、対処が後手後手になってしまいがちですが、体力(HP)と同じくらい気力(MP)も重要な指標です。
感情ストレスが大きくなり、気力(MP)が少なくなると、うつ状態になることも多いです。
もう頑張れないと思った時は、専門家のアドバイスを受けるなど、早め早めの対処を心がけたいですね。
(4)エネルギーバンパイヤから搾取されている
4つ目に、エネルギーバンパイアから搾取されているため「もう頑張れない」状態になっている人も見受けられます。
エネルギーバンパイアとは、意図的にもしくは無自覚で、他人のエネルギーを搾取してしまう人たちです。
(スピリチュアルな世界でもよく登場する概念です)
たいていはエネルギーバンパイヤ自身が心理的な欠乏感を抱えており、その欠乏感を満たすために、他人の愛情などを過度に求める傾向があります。
もう頑張れない人からお話を伺うと、周りに本人のエネルギーを搾取してしまっているケースも見受けられます。
仮に一緒に住んでいる家族がエネルギーバンパイヤ状態だと、例えば仕事のストレスをなくすために休職しても、自宅療養しているのに回復がみられないといったケースもあります。
(5)ストレスが多い人が近くにいる
5つ目に、ストレスが多い人が近くにいることでも「もう頑張れない」といった状況になります。
自分を攻撃してきたり、嫌な気分にさせる“ストレスの源”が近くにいることはもちろん問題ですが…実はもう1つ盲点になりがちな問題があります。
たとえあなたに攻撃を仕掛けて来なかったり、あなた自身のストレスの源にならなかったとしても「ストレスを過度に抱えている人が、その場所にいるだけで」周りの人の気力までも奪ってしまいます。
ここで1つ興味深い研究結果を紹介します。
ブリティッシュコロンビア大学、コーリー・アレン氏によると「学生と教師の間で起こりうるストレスの伝染」が指摘されています。 400人以上の小学生から唾液を採取し、コルチゾール(別名:ストレスホルモン)値を調査。
教師が燃え尽き症候群を経験していたり、感情的に疲れている教室では、生徒のコルチゾール値が上昇していたそうです。
【ブリティッシュコロンビア大学の研究結果】
参考:Stress contagion possible amongst students and teachers: UBC study
自分はがんばりたいと思っていても、ストレスを抱えた人が同じ近くにいるだけで、自分の気力も奪われてしまう。
これはもったいないですよね。
心からのSOS「もう頑張れない」を無視すると起こる3つのこと
それでは次に、心からのSOSに気がつかないまま過ごしていると、もしくは、気がついているけど無視をして過ごしていると、どのようなことが起こるでしょうか?
ご相談の現場でもよく伺う具体例を3つご紹介しようと思いますが、心からのSOS(強い望み)を叶えるために、ネガティブな方法で「頑張ることが不可能」な状況を引き起こすケースが多いようです。
スピリチュアル業界だと、いわゆる「強制終了」と表現されるものです。
(1)自分が倒れる
1つ目に、自分が倒れて強制終了になる方も多いようです。
- 朝起きたら体が動かず、うつ病と診断された
- 体調不良が続くと思ったら、重大な病気が発覚した
- 交通事故で骨折し、入院生活になった
このように「物理的に自分が動けない状態」になることで、頑張らなくても良い現実を引き起こす方も多いです。
小さな子供が、学校に行きたくない気持ちが高じて熱を出したりすることもありますが、それの大人バージョンと言ってもいいかもしれません。
心と身体は深く繋がっていますので、自分の心の望みを叶えるために言葉ではなく身体を使って意思表示したと捉えることができるでしょう。
(2)職場をクビになる
2つ目に、職場をクビになるという形で強制終了になる方も一定数いらっしゃいます。
日本企業の正社員だと、そもそもクビ自体が稀ですが…外資系の会社に勤めている方や、日系企業でも派遣切りで職を失う方も一定数いらっしゃいます。
私の知人はあまりにも頑張りすぎて疲れ果てており
もう休みたいけど、仕事もあるから休めない
と思っていたら、職場で大きな人間関係のトラブルに巻き込まれ、結果的にクビになってしまいました。
その後、知人は「本当は職場を辞めたかったけど、勇気がなくてやめられなかったから良かった」と笑っていました。
(3)会社や家庭自体がなくなる
3つ目に、会社や家庭自体がなくなった話も、稀ですがお聞きします。
優しさゆえ、会社や家族に尽くしすぎて疲れ果てている場合「自分を疲れさせている原因そのもの」が消滅してしまうといったケースもごく稀ですがあります。
例えば
- ブラック企業でほとほと疲れていたら、会社自体が倒産してしまった
- 家族問題が解決せずに悩んでいたが、年齢的なこともあり亡くなってしまった
あまり気持ちの良い解決方法ではありませんが、このようなケースもあると言う事だけご紹介しておきますね。
「もう頑張れない」を卒業した3人の体験談
それでは次に「もう頑張れない」を卒業した3人の体験談をご紹介したいと思います。
もしかしたらあなた自身の悩みと似たようなシチュエーションがあるかもしれません。
ぜひ参考にしていただけたら嬉しいです。
(1)家族からの過干渉で頑張れなくなっていたAさん
1人目の体験談は「家族からの過干渉で頑張れなくなっていたAさん」の話です。
Aさんは、地方の一人娘として生まれ、親戚一同からたくさんの愛情を注がれて、何不自由なく育ちました。
高校生になる頃には、性格も穏やかで勉強もできる、いわゆる優等生の良い子と近所でも評判に。
大事な一人娘と言うこともあり、親御さんは徐々に過干渉になっていったようです。
家族(特に親)から、わかりやすい支配やコントロールを受けている場合は、本人も気付きやすいのですが…
愛情ゆえの心配や配慮が過干渉に転換してしまうケースは、なかなか 見抜きにくいものです。
Aさんは愛情ゆえの心配や見守り、干渉を受け入れてきましたが、徐々に「家族の愛情不足を自分が補っていること」に気が付きました。
最初は愛情だったはずが、徐々に「自分の欠乏感を埋める手段」として相手を使ってしまうようになる。
これはどんな人でも陥りやすいポイントと言えるでしょう。
その後Aさんは家族の過干渉によって自分のエネルギーが注がれていたことを認め、家族との関係を見直しました。
その結果、今まで家族の感情をケアすることに使っていた自分のエネルギーを、自分が望む未来を作るほうに充てられるようになりました。
今は家族との距離感を微調整しながら、自分自身が望む未来へと歩みを進めています。
(2)どの起業塾でも落ちこぼれだったBさん
2人目の体験談は「どの起業塾でも落ちこぼれだったBさん」の話です。
Bさんは「自分らしく自由に働きたい」という望みを叶えるため、派遣社員ではなくフリーランスとしての活動を考えるようになりました。
当時の目標、希望はこのような条件。
- 雇われではなくフリーランスがいい
- 働く時間や場所を自由に選べるようになりたい
- どんな職種でフリーランスになるかは決まっていない
これらの夢を叶えるため、いくつかの起業塾や講座に通ったそうですが、結果は散々。
時間とお金ばかりが消費されていく現状に焦っていました。
Bさんと対話を通して、本当に望んでいる事の洗い出しを根気よく行った結果、本当に求めていたものはフリーランスとしての活躍ではなく「大好きな人と温かな家庭を作ること」でした。
ですが、それは叶わない夢だと最初から諦めていたため「フリーランスになりたい」という望みに変換されていたようです。
その後しばらくしてBさんは、一回り以上年下の男性と再婚されました。(Bさんは離婚歴のある方でした)
(3)スタッフとの関係で頑張れなくなっていた私
3人目の体験談は「スタッフとの関係で頑張れなくなっていた私」の話です。
この記事を書いている私は、女性の悩み相談を専門に受ける自己対話の学校(脳トレカレッジ)の代表でもあります。
もともとこの事業は私がたった1人で立ち上げたため、長年スタッフらしいスタッフはいませんでした。
ですが、事業規模がどんどん大きくなってきたことで、元クライアントからスタッフを採用していた矢先のこと。
スタッフを採用して自分の業務が減り、どんどん楽になるはずが…なぜか、ますます疲れている自分に気がついたのです。
スタッフは頑張ってくれている
それにもかかわらず、疲れがどんどん溜まっていく
この現象はなぜだろう?
そう考えたときに「心理的なストレスが多い人物と深く関わることで、相手のストレスまで私が負ってってしまっている」状態が発生していることに気が付きました。
本人に悪気がなかったとしても、常に自分の精神状態をポジティブなものに整えておく必要のある私にとって、ストレスが多い人間を近くに配置すること自体がNGだったのです。
(業務ミーティングが無料カウンセリング状態になっていた)
その後、スタッフとの関係や距離感を見直したことにより、この問題を解決する流れになりました。
「もう頑張れない」ときの対応策
それでは最後に「もう頑張れない」ときの対応策を3つご紹介したいと思います。
もちろん心身ともに疲れてしまっている理由は人それぞれ、ケースバイケースなので、対応策も本来は一人一人個別に考える必要があります。
ただ、まずは自分でできる対応策として、おすすめの方法を3つお伝えしますね。
(1)自分の限界を素直に認める
最初のステップとして、自分の限界を素直に認めることが大事です。
プライドの高い人ほど、もうとっくに限界を迎えているのに
私はまだまだ頑張れる!
と意地を張ってしまいがちです。
自分の限界を見て見ぬふりする、認めない。
この状態を長く続けていると強制終了が起こり「もう休みたい」といった心の願いを、ネガティブな形(強制終了)で叶えることにもなりかねません。
プライドが高いことはダメではないのですが、自分の限界を素直に認め、高い目標を一旦手放す勇気も必要かと思います。
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(2)頑張れない理由を考える
次のステップとして、頑張れない理由を考えてみましょう。
ご相談で多い「頑張れない本当の理由」5つの段落でも触れた通り、がんばりたくても頑張れないには理由があります。
頭では理解できなくても、心で本当に思っている「頑張れない理由/頑張りたくない理由」を認識することで、心と身体の緊張も和らぐでしょう。
まずは自分がもう限界を迎えていることを認めた後
なぜ、がんばりたくても頑張れないのか?
を心に問いかけてあげると良いでしょう。
(3)プロに相談する
最後のステップは、プロに相談することをおすすめします。
このメディアを運営している私たち自己対話の学校(脳トレカレッジ)は、10年余りにわたり、様々なライフステージの女性のご相談をお受けしてきました。
それらの知見をもとに、現在進行形で女性のサポートをさせていただいておりますが…「頭で認識している望み」と、「深層心理が望んでいること」が一致している人の方が少ないと肌で感じています。
「本当は〇〇したいと思っているのに、なぜかできない、頑張れない」
このような悩みが発生した際は、一度私たちも含め、対話を専門にしている人を頼っても良いかもしれません。
なんだかうまくいかないなぁ
ちょっとおかしいな
このくらい軽い症状の時に対策ができると、心も身体も健やかに過ごせるかと思います。
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「もう頑張れない」は自分らしい人生を送る軌道修正のサイン
それでは最後にまとめです。
「もう頑張れない」
「これ以上は無理」
このように感じるまで追い詰められてしまったとき
どうしてこんなことになってしまったんだろう…
と自分を責めてしまいがちですよね。
ですが「もう頑張れない」と感じるような時期こそ、長い目で見れば最高のギフト期間です。
自分自身を犠牲にすることなく、自分らしい豊かな人生に軌道修正するために、ほんの少しの勇気を出してみませんか?
軽やかで健やかな未来を作るために、この記事がお役に立てれば嬉しく思います。