心が満たされないことで悩んでいる人もきっと多いですよね。
このメディアを運営している私たち自己対話の学校(脳トレカレッジ)は、10年余りにわたって、様々なライフステージの女性たちのお悩みを伺ってきました。
- 好きな人との関係が進まない
- 借金が苦しい
- 職場の人間関係が辛い
- 家族の縁が切れている
- 自分の容姿が大嫌い
誰もがそれぞれ
〇〇について悩んでいます
とおっしゃいますが、深くお悩みを伺うと「〇〇に問題があることで、心が満たされないこと」が一番の悩みです。
つまり、どのようなお悩みも抽象度を上げてしまえば「心が満たされないことが原因」とも言えるでしょう。
不思議なことに
物質的な望みは全て叶えているはずなのに、何をしても心が満たされない
とおっしゃる方も多いです。
「お金がないから心が満たされない」場合は、まずはお金を手に入れることで問題が解決します。
ですが、足りないものは何もないはずなのに、心が満たされない場合…自分で解決方法を見つけることができず、困ってしまう人もいるでしょう。
この記事では「心が満たされない理由」をマズローの欲求5段階説と合わせて考えていきたいと思います。
Contents
心が満たされない理由は5段階に分けられる
多くの女性のお悩みを伺っていると、心が満たされない理由はいくつか段階があることに気がつきました。
お金や病気など「自分の生命維持」に対して悩んでいる人もいれば、愛されたい人に愛されず「愛情の枯渇」で何十年も悩んでいる人もいます。
愛情もお金も全て手に入れているように見えるのに、何故か心にぽっかり穴が開いてしまって「自分の価値を感じられない」ことで悩んでいる人もいます。
もちろん人の数だけお悩みはありますから、明確な段階に分けられるわけではありません。
ですが、心理学で有名なマズローの5段階欲求と「お悩みの段階」を組み合わせて考えると、共通点が多く見られます。
この記事を読んでいるあなたがもし何かで悩んでいるなら
自分はどの段階の悩みなのか?
を把握することで、解決の糸口が見えてくるかもしれません。
マズローの欲求5段階説とは?
はじめに、マズローの欲求5段階説について簡単にご紹介します。
(英語:Maslow’s hierarchy of needs)
この概念は、心理学者アブラハム・マズローが「人間は自己実現に向かって絶えず成長する生きものである」と仮定し、人間の欲求を5段階に区分したものです。
第1段階:生理的欲求
第2段階:安全欲求
第3段階:社会的欲求(所属の欲求)
第4段階:承認欲求
第5段階:自己実現欲求
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さらに第6段階として「自己超越欲求」も提唱されていますが、基本的には5段階まで語られることが多いです。
人間には5段階の「欲求」があり、1つ下の欲求が満たされると次の欲求を満たそうとすると考えられています。
「心が満たされない人」5段階別の特徴
ではここから「悩みの5段階」「段階別の特徴」について解説していきます。
段階によって、強く出てくる感情にも違いが見られるので、ぜひ参考にしていただければ嬉しいです。
第1段階:生理的欲求が満たされていない[諦め]
まず第1段階:生理的欲求が満たされていないステージにいる方からご相談を伺うと[諦め]の感情を強く感じます。
ただ、私たち自己対話の学校(脳トレカレッジ)にいらっしゃる方の多くは第2段階以降なので、第一段階の方にお会いすることは稀です。
一言で表現すると「生きることが最重要で、願いを認識する段階にない、願うことを潜在的に諦めている」状態です。
(1)とにかく疲れ過ぎている
1つ目に、とにかく疲れすぎているのが特徴です。
「生理的欲求が満たされていない」とは、つまり生命の維持も危ういと潜在意識が判断している状況です。
仕事が忙しすぎて…
出産直後の夜間授乳が…
など、さまざまな理由で、とにかく肉体の疲労が大きい場合は、第一ステージにいることが多いです。
(2)心の状態に目を向けられる状態ではない
2つ目に、心の状態に目を向けられる状態ではないのが特徴です。
例えば
- シングルマザーで小さな子供を抱え
- 元旦那からは養育費の支払いが行われず
- 自分の奨学金を返しながら
- さらに親の介護まで始まった
このような状態の時に「夢を見ましょう」「願いを叶えましょう」といったアドバイスはあまり効果的ではないでしょう。
心よりも「目の前の現実対応」と「肉体の維持」が最重要になっている状態です。
第2段階:安全の欲求が満たされてない[恐怖]
次に第2段階:安全の欲求が満たされてないステージの方からご相談を伺うと[恐怖]の感情を強く感じます。
生命維持はできたけれどまだまだ飢餓状態にあり、本人のネガティブな面が出やすいです。
一言で表現すると「恐怖や欠乏感から、他者を差し置いても自分を一番に考えようとする」状態です。
(1)本人のネガティブな側面、短所が前面に出る
1つ目に、本人のネガティブな側面や短所が前面に出る特徴があります。
例えば自信に満ち溢れていて、リーダーとしての素質がある人の場合を考えてみましょう。
本人の良い面が出ているときは、頼れるリーダーになりますが、悪い面が出るとコントロールや支配、マウンティングや独裁政治のようになります。
人は恐怖を大きく感じていると、その人のポテンシャルのネガティブな面が現れます。
この状態の人と話していると
せっかくのポテンシャルが変な方向に出てしまってもったいないな
と感じることが多いです。
(2)人から奪うエネルギーが大きい
2つ目に他者から奪うエネルギーが大きいことも特徴でしょう。
人から奪うものはそれそれです。
- 愛情を奪いたがる人
- お金を奪いたがる人
- 手柄を奪いたがる人
恐怖の感情に支配されていると
この世のものは有限であり、誰かがゲットしたら、自分は損をする
といった認知の中で生きています。
そのため、他人と常に見えない綱引きをしているようなエネルギー状態で生きていると言えるでしょう。
他人の彼氏ほどよく見えて略奪したがる女性、などはここに入るかもしれません。
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(3)手助けしてくれる人に攻撃しがち
3つ目に、自分を助けてくれる人に攻撃をしがちです。
人が不思議なもので、何か困ったときに、自分に何もしてくれない他人に対して攻撃をすることはあまりありません。
ですが、自分に手を差し伸べてくれる優しい人(味方になってくれる人)に対しては、手助けの不十分さや不満をぶつけるのですね。
冷静に考えれば「助けてくれるだけでありがたい、感謝すべき相手」なのに、相手に対して自分のイライラをぶつけてしまう。
これは恐怖の感情ゆえ、冷静な判断ができていない時に起こりやすいです。
第3段階:社会的欲求が満たされていない[悲しみ]
さらに第3段階:社会的欲求が満たされていないステージにいる方からご相談を伺うと[悲しみ]の感情を強く感じます。
自己対話の学校(脳トレカレッジ)でご縁をいただく方は、主にこのステージが多いと感じます。
一言で表現すると「温かな感情を伴った交流を求めるものの、それらが満たされずに傷ついている」状態です。
この段階の要求が長く満たされない場合、うつと診断される人も多いのではと感じます。
(1)心の愛情タンクが空っぽ状態(クレクレ)
1つ目に、心の愛情タンクが空っぽ状態の人が多いです。
第2段階:安全の欲求が満たされてない[恐怖]とも関連しますが
- 愛されたい人から愛されない
- 身近な家族に受け入れられない
- 自分自身を受け入れてもらったと感じたことがない
そのため、本人も無意識のうちに人からの愛情を求めて「自分に愛情をくれそうな人」に依存しがちです。
また心が満たされないときに、食欲に走る人もいます。
何を食べても、いくら食べても満たされず、毎日の食生活が乱れて肥満になる傾向もあるようです。
(2)詐欺に引っかかりやすい
2つ目に第3段階:社会的欲求が満たされていないが満たされていない人は、詐欺に引っかかりやすいなと感じます。
実はこの記事を書いている私も、過去に詐欺被害にあった経験があります。
もしかしたら昨今課題になっている、一人暮らしの高齢者を狙ったオレオレ詐欺などは、被害者の知能の問題ではなく「人との交流を求めている心の問題」なのかもしれません。
心が満たされない時に、仮初でも温かな感情を伴った交流があると、つい冷静な判断ができなくなるのかもしれません。
(3)セカンド女子や不倫を選びやすい
3つ目に、セカンド女子や不倫の関係を選びやすいとも感じます。
自己対話の学校(脳トレカレッジ)には、本命彼女がいる相手との関係を望む人や、ご家庭がある男性との未来を望む人もご相談にいらっしゃいます。
いわゆるセカンド女子、愛人、不倫を選ぶ人が、全てこのゾーンにいるということではないのですが(実際ケースバイケースです)「寂しさ」や「孤独感」へのストレス耐性が弱い人ほど、いわゆる日陰の女を選びやすいなとも感じます。
あまりにも寂しさや悲しさが辛いとき、今この瞬間の寂しさを満たしてくれることを重視して、恋愛相手を選んでしまうのかもしれませんね。
第4段階:承認欲求が満たされていない[怒り]
さらに第4段階:承認欲求が満たされていないステージにいる方からご相談を伺うと[怒り]の感情を強く感じます。
一言で表現すると「自分という人間をもっと自分で高く評価したいのに、評価しきれずにモンモンとしてる」状態です。
(1)他者との優劣をとても気にする
1つ目に、他者との優劣をとても気にする特徴があります。
- 私はあの子よりかわいい
- 私は他の人よりも仕事ができる
- 私は全国平均よりも年収が高い
自分で自分のことを高く評価することが難しいため、他人との優劣や平均値などの数字比較をすることで、自分に対する評価をアップさせたい気持ちが強いです。
他者と自分と比較した結果
私は他人よりも優れている!
と思えれば良いのですが…、時に
私は負けている
と残酷な現実を目の当たりにすることもあります。
実力で勝つのは難しいと潜在意識が判断した場合、相手を下げることで自分が勝とうとする、変な方向にエネルギーを使ってしまいがちです。
(2)支配・コントロールをしたがる
2つ目に、他人を支配コントロールしたがる傾向が強いです。
家庭内DVなどがしばしば社会的な問題になりますが、自分よりも弱い相手を支配・コントロールすることで「自分はすごいんだ!」と思いたい場合に起こるようです。
自分よりも圧倒的に強い相手は、支配・コントロールするのが難しいため、自分でも支配できそうな力の弱い人をターゲットにしがちです。
もしくは、自分よりも弱そうだった人が成長して、自分を追い越すことを極端に嫌うため、成長の芽を摘むような行動に出る人もいるようです。
(3)不平不満が多い
3つ目に不平不満が多く出るのも、このステージの人の特徴でしょう。
不平不満は「未来への希望のカケラ」なので、決して悪いものではありません。
ですが、不平不満から自分の望みを見つけるのではなく、ただただ愚痴を垂れ流すのはもったいないです。
不平不満は、誰がどう見ても自分ひとりの力では代えられないもの…例えば政治や世界情勢、時代の流れについて向けられることが多いようです。
自分の力で「変えようと思えば変えられるもの」への不平不満だと
自分で変えればいいじゃん
と他者から言われがちですが、そういった指摘を嫌います。
そのため、自分の力ではどうにでもできないものに対して不平不満を漏らし、ガス抜きをする傾向があるようです。
第5段階:自己実現欲求が満たされていない[空虚]
最後に第5段階:自己実現欲求が満たされていないステージにいる方からご相談を伺うと[空虚]の感情を強く感じます。
一言で表現すると「原因不明の満たされない虚無感に苛まれている」状態です。
(1)満たされているのにどこか寂しい
1つ目に「満たされているはずなのに、どこか寂しい」といった感覚を持つ人が多いようです。
- 経済的にも安定している
- 夫婦問題も特にない
- 友人関係のトラブルもない
普通に考えたら幸せなはずなのに、なぜか幸せを感じられない。
こういった状況の人は、心の奥底にある「本当はこんな自分で生きていきたい」といった望みをキャッチできず、寂しさの原因が分からずに困っている人が多いです。
(2)燃え尽き症候群になっている
2つ目、燃え尽き症候群になっている方も多くお見受けします。
例えば、今までものすごくお金に困って苦しい思いをしてきた人が経済的に大成功を収めたケースで考えてみましょう。
- 本人にとっては、経済的に苦しい状況を脱出することが成功の目的だったため、その目的が達成されてしまった後どうしていいか分からなくなってしまった…
といったケースが挙げられます。
(3)理由はわからないけど焦りが消えない
3つ目に、理由がわからないけど、焦りが消えないといったご相談もいただきます。
私たちが提供する自己対話の学校(脳トレカレッジ)のコンサルティングでも「正体不明の焦りを解決する方法がわからず困っている方」も一定数いらっしゃいます。
その方々のお話を深く伺ってみると、本人の意識にはまだ上がっていない、使命やミッションみたいなものがうっすら見えてくることが多いです。
そのため、他人からは生き急いでいるように見えたり
いろんなものを手に入れたはずなのに、まだやらなきゃいけないことがあるような気がする
といった焦りが消えないケースもあります。
5段階別の対処法は?
では「悩みの5段階別対処法」を解説していきます。
自分1人で取り組めるものもあれば、なかなか1人では難しいものもあると思います。
もし
対処法はわかったけど、1人で取り組むのは無理だ
と感じたなら、私たち自己対話の学校(脳トレカレッジ)を頼ってください。
経験豊富なコンサル提供者が、あなたの心が満たされない原因を取り除くサポートをいたします。
第1段階:生理的欲求を満たす方法[諦め]
もし今、自分が第1段階「生理的欲求を満たすステージにいる」と感じた場合、一旦心を満たすことを放棄してしまったほうが効果的かと思います。
この記事は基本的に「心が満たされないことで悩む人が、心が満たされるようになるにはどうしたらいいか?」について解説するものです。
ただ、第1段階の生理的欲求が満たされてない段階で、心に目を向けるのは むしろ逆効果だと思います。
まずは肉体的な疲労を回復させることに集中した方が、結果的に心を満たすには効果的です。
第2段階:安全の欲求を満たす方法[恐怖]
もし今、自分が第2段階「安全の要件を満たすステージにいる」と感じた場合、第1段階と同じように「心を満たすことよりも欠けていると思うものを手に入れる方向」に動くのがおすすめです。
例えば、経済的な不安があまりにも大きすぎる場合、日々減っていく預金残高を間近で見ながら、心を満たすのはなかなか難しいです。(中にはそれができる鋼メンタルの持ち主もいますが、割合は少ないでしょう)
このステージにいる人の多くが望むものは、経済的な安定もしくは「生活基盤としての結婚」または支援です。
〇〇が手に入ることで、どんな感情を得たいか?
そう自分に問いかけてみて「安心したい」と自分の心から回答があった場合は、このゾーンだと判断していいでしょう。
第3段階:社会的欲求を満たす方法[悲しみ]
もし今、自分が第3段階「社会的欲求を満たすステージにいる」と感じた場合、深い内観の時間を取ることが効果的です。
第2段階までは、まず外的要因や環境を整えることが最優先なのですが、第3段階の場合は逆になります。
むやみに婚活したり、むやみに収入アップに走っても(それを手に入れることができても)その後、自分の心が満たされないことに気がついてしまうと思います。
社会的欲求は、他者との温かな心の交流で癒されますが、それ以前に自分が自分の心と繋がることを潜在意識では最も望んでいます。
そのため「目に見えやすいもの」よりも、先に「目に見えにくいもの」を満たしてあげる方が効果的です。
第4段階:承認欲求を満たす方法[怒り]
もし今、自分が第4段階「承認欲求を満たすステージにいる」と感じた場合、第三段階と同じく、内観が最もおすすめです。
承認欲求を満たす方法として、人は手っ取り早く、他者との比較を使おうとします。
そのため、つい自分以外の誰かと比較してマウンティングをすることに走ってしまいがちです。
ですが、手近な人にマウンティングをしたところで、承認欲求が消える事は無いため、徒労に終わってしまいます。
自分は自分のことをどう評価したいか?
本当は世界からどう評価されたいと思っているのか?
これらを深く知っていくことで、他者に対してマウンティングをすることなく、承認欲求を効果的に満たす方法を探ることができます。
第5段階:自己実現欲求を満たす方法[空虚]
もし今、自分が第5段階「自己実現欲求を満たすステージにいる」と感じた場合、1人でこの課題を解決するのは諦めてしまったほうが早いかもしれません。
自己実現欲求は、自分の心の奥深いところにあるデリケートな望みのため、なかなか自分1人で自分の望みを正確に把握することが難しいです。
そのため、自分以外の誰かで「既に自己実現欲求を満たしている人との対話」が最も効果的です。
対話相手を選ぶポイントは、世間的に見て活躍しているかではなく
- 本人が本当に自分の人生に満足していそうか?
- 本人が心から幸せそうか?
この観点で対話相手を選ぶと失敗が少なくて良いでしょう。
社会的に活躍していても、それは承認欲求を満たすための活躍であるケースも多いので、対話相手は慎重に選んでくださいね。
「心が満たされない」は卒業できる
最後に「心が満たされない」は卒業できます。
私たちが提供する脳トレ(脳と心のコミュニケーション)を始めた方が最初に感じる変化は
現実は何も変わっていないのに、心が満たされてきた
というものです。
もちろん最終的に、本人が望むもの(恋愛、結婚お金、家族など)具体的なものや事象は手に入るのですが、その前段階として、自分の心が不思議と満たされていく経験をする人がほとんどです。
人は、心が満たされない欠乏感があるときに、欠けているものを埋めようとして、様々なものを手に入れたいと願います。
ですが「本当に自分が欲しいもの」を正確に認識できる人は少なく、多くの人は「本当に欲しいものに近しい代用品」で欠乏感を埋めているのが現状です。
そのため、いくら多くのものを手に入れても、それらは「自分の心が本当に望むものではなく近しいもの」であるので、心からの満足を得ることが難しいのです。
つまり100%心が満たされる状態を手に入れるには、「自分の心が本当に望んでいるものを正確に把握すること」が第一歩となります。
自分が望んでいるものは、5段階のどのステージに当たるものなのか?
この視点を取り入れていただくと、きっとあなたが心から満足できる人生を送るヒントが得られると思います。
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