人と関わりたくない時、誰にでもありますよね。
人と関わりたくない、なんて人生で一度も思ったことないけど…
そんな方もいらっしゃるでしょうが、これだけ心の病が増えうつ病と診断される人が増えている現代社会です。
「人と関わりたくない…」急にそういった心理状態になることも珍しくはありません。
ネットやSNSを通じて、いつでもどこでも他人と繋がれてしまう、繋がってしまう。
常に繋がれることがストレスになったり、面倒くさいと感じる人もいるでしょう。
もし、この記事を読んでいるあなたが「人と関わりたくない…」そう感じるようなことがあれば、ぜひ試してほしいことがあります。
Contents
「人と関わりたくない」のはダメなのか?
まず最初に、人と関わりたくないと思うことはダメなことなのでしょうか?
一般的に、人と関わりたくない気持ちになるときは、気分が塞いでいるというか、鬱っぽくなっていることが多いと思います。
そのため、人と関わりたくない気持ちをなくそうと試みる方が多いです。
ですが、別の視点もあるのではないでしょうか。
そもそも一人が好きな場合
世の中には、そもそも一人で過ごすのが苦にならない、もしくは好きな人も存在します。
自分のペースや空間を守って暮らすのが好きな人もいれば、人にあまり興味がなく、動物や植物と関わっていた方が心が和む人もいるでしょう。
人間不信というわけではなく、もともとそういった気質の場合、人と関わりたくないと思うのはごく自然なことです。
(繊細な感性を持つHSPの方にも多いかもしれませんね)
▼「HSP」について確認する
逆に
人と関わりたくないと思ってしまう私がおかしいのかな?
などと思うことの方が精神衛生上あまり良くありません。
ぜひ自分の気質に誇りを持って欲しいなと思います。
本当は人と関わりたいけどそう思えてない場合
心の奥底では「人と関わりたい」「人と心から繋がって人生を送りたい」そう思っているのに、何らかの原因で一時的に人と関わりたくないと思ってしまっているケースもあります。
(昔は人と関わるのが好きだったのに、だんだん人と関わりたくなくなった場合も含む)
この記事を特におすすめしたいのは、こちらのパターンに当てはまる場合です。
本音は「人と関わりたい」けどできない理由
人と関わりたくない理由はさまざまですが、大きな理由は二つあると考えています。
- 自己評価が低くなりすぎている
- 自分のことがわからなくなっている
それぞれ詳細に解説していきます。
自己評価が低くなりすぎている
何らかの理由で自己評価が低くなりすぎているときに、人と関わりたくないと思う傾向にあります。
“何らかの理由”はもちろん人それぞれですが、大きく分けると次の5つに分類されるかと思います。
【(1)大きな失敗などで自信をなくしている】
一つ目に、大きな失敗などで自信をなくしている場合です。
普段は人との交流を楽しめているけれど、何か大事な場面で失敗してしまったり、多くの人から期待を寄せられる場面で思うような結果を残せなかったり。
こういったときには人と関わりたくないというか「一人きりになりたい」「傷つきたくない」「傷つく可能性を排除したい」このような心の状態になるのは普通です。
【(2)自分に合わない環境にいる】
自分の気質に会わない環境にいるときも、自己評価は下がりがちです。
極端な話ですが、海の中を自由に泳げるペンギンが鷲や鷹の中にいても居心地が悪いでしょう。
同じ鳥類であっても活躍する場所は、海と空。
人間も同じように、私たちそれぞれにマッチした環境があります。
仕事でも、経験が少なかったり、苦手な業務内容ばかりの場合「働きたくない…疲れた…」などエネルギーも枯渇してしまいます。
その環境にいて、極端に疲れるようであれば気質とマッチしていない可能性が高いです。
あまりにもミスマッチな環境下で長く過ごすと、極端に疲れたり、病気や精神的な障害を起こすこともあり得ます。
【(3)未来に不安を抱えている】
未来に大きな不安を抱えている場合も、自己評価が下がりやすいでしょう。
お金の不安、仕事の不安、家族の不安、老後の不安…不安材料を数え上げればきりがありません。
「自分には未来を変える力などない」と無意識にでも思っていると、未来に対して強い不安感を覚えます。
未来を変えることができないちっぽけな自分に対して、また自己評価が下がります。
※「未来を変える」ことについては私たちが運営している自己対話の学校(脳トレカレッジ)がおすすめです。脳と心のコミュニケーションを円滑にすることで悩みを解決して願いを叶えることができます。
▼「脳トレの基本」について確認する
【(4)拗ねから素直になれない】
これは(1)から(3)までと少し毛色が違いますが、拗ねから素直になることができず、自己評価が下がっていることも多いです。
感情の交流が多い恋愛関係、家族関係で多く見られるのですが、心の距離が近しい相手が自分の気持ちを汲んでくれなかったりして、拗ねてしまうことがあります。
拗ねの感情は誰にでもあるものですが、拗ねることで本当は仲良くしたい人と距離が離れてしまいます。
好きな人と近くにいられないことが原因で、自己評価を下げる原因になることが多いです。
自分のことがわからなくなっている
自分で自分のことがわからない時にも、人と関わりたくないと思う傾向にあります。
原因の一つ目「自己評価が極端に低くなってしまっているケース」は、自分と他人の差・違いについて、ネガティブに捉えていることが大きな原因です。
原因の二つ目「自分のことがわからなくなっているケース」は、自分と他人の差・違いがわからないから、他人とどう関わっていいのかがわからない…というニュアンスです。
人と関わるのが嫌と言うよりも「人との関わり方がわからない」感覚に近いものかと思います。
では、自分のことがわからなくなる原因についてみていきましょう。
【(1)日常が「やらねばいけないこと」だらけになっている】
一つ目に、日常が「やらねばいけないこと」だらけになっている場合、自分のことがわからなくなりがちです。
「やらねばいけないこと」は、仕事であったり、家事など、自分が望んで時間を使っているのではなく、誰かがやらねばいけないから自分が担当しているようなものです。
「自分はどうしたいのか?」と心に問いかけないまま、やらねばいけないことばかりすると、自分の輪郭がわからなくなりがちです。
▼「やらねばいけないこと」がもたらす影響について確認する
【(2)「やりたいこと」がわからなくなっている】
(1)とも関連しますが、やらなくてはいけないことで日常生活がほぼ埋まってしまうと、逆の「やりたいこと」もぼんやりしてしまいます。
お腹がすいた、眠たい、など生存に関わる欲求は認識できるけれど、休日に何をしたいかがわからない…
みたいな感覚になっている場合、要注意です。
「やりたいことがわからない」を長く放置すると、自分自身のことがわからない状況になることもあります。
「人と関わりたくない」と感じがちな人の特徴
ここまでで「なぜ人と関わりたくない気持ちになるのか?」について解説してきました。
次に、「人と関わりたくない」と感じがちな人の特徴も押さえておきましょう。
(1)調和を優先しすぎてしまう
調和を重要視するのは素晴らしいことですが、自分の心よりも全体の調和や周りの人の希望を優先すると、心が疲れてしまいます。
心が疲れて萎縮すると、人と関わるのが怖いとも感じがちです。
(2)すべてをコントロールできないと気が済まない
(1)とは逆に、全てをコントロールできないと気がすまない性質の人も、人と関わりたくない気持ちになりがちです。
もともとの気質や性格で、悪い意味ではなく
- 人をコントロールしたい
- 人の上に立ちたい
といった欲求を強く持っている人もいます。
その欲を満たせる社会的地位やポジションについていれば良いのですが、そうではない場合は葛藤が生まれます。
新入社員や、集団で下のポジションの場合、コントロール欲を満たすことは困難ですよね。
そのため「自分の思い通りに動かせないなら、逆に人と関わりたくない」と無意識で思ってしまうことも多いです。
(3)完璧主義的な傾向がある
最後に完璧主義的な傾向がある人も、人と関わりたくないと思いがちです。
人と関わると、自分にはない視点や考え方を知ることができるメリットもある反面、デメリットもあります。
自分一人だったら何の苦労もなくできるのに、他人が入ることで余計な手間が増えてしまうこともあるでしょう。
例えば、料理に慣れた大人が食事の準備をしているとき、小さな子供が一緒に料理を作りたいと言い出したらどうでしょうか?
たとえ可愛らしくても「料理を完成させる」ミッションだけで考えると、手間が増えてしまいます。
そのため完璧主義が強すぎるは、人との接触を避ける傾向にあります。
「人と関わりたくない」気持ちへの対処法
それでは、心の奥底では、人と関わりたいと思っているのに、様々な理由で人と関わりたくない気持ちが強くなっている場合は、どのような対処法があるでしょうか。
(1)自分の心と対話する時間を持つ
一番おすすめしたいのは、自分の心と対話する時間を持つことです。
この記事を書いている私は、脳と心のコミュニケーションを通して悩みを解決するメソッドを10年ほど提唱しています。
その中で「人と関わりたくないときは、自分自身と関わりたいとき」と考えています。
人と関わりたくないと思っているときに、無理に人と関わろうとしても疲れてしまうだけです。
そんなときには
自分の心が自分と話したがっているんだな…
というメッセージと捉えて、ぜひ自己対話や内観の時間を多くとってみて下さい。
マインドフルネスや瞑想にチャレンジしてみるのも良いでしょう。
きっと「私は今、なぜ人と関わりたくないのか?」理由が見えてくるかと思います。
(2)自信が持てるまで一人になる
先の段落で、自己評価が著しく下がっているときに、人と関わりたくない気持ちが強くなるとお伝えしました。
(1)のように、自分との対話を通して、自己評価を回復させるのも良い方法ですが、それすら気が向かない時期もあるかと思います。
そんな時は割り切って「自信が持てる自分になるまで一人になってしまう」手もあります。
積極的に一人になるのです。
もちろん状況が許せば…ですが、自信がないことをコンプレックスに思いながら人と関わるよりも「自信がないから、今は誰とも会わない」と潔く決めてしまうのも良いです。
接客業など、人と関わることが仕事の場合
職場以外では一切、人と関わらないし会話もしない
と決めてみるのもおすすめです。
(3)自分に合った環境を探すと決める
あなたがもしペンギンなら、どれだけ努力しても、どれだけ内観をしても、鷲の集団の中で輝くことは難しいです。
自己対話を通して
- 自分は何が得意なのか?
- 何が好きで、何が嫌いなのか?
少しずつヒントを見つけて、自分が輝ける場所に向かうための行動を起こしていきましょう。
心地の良い「人との関わり方」について考えてみよう
ここまで「人と関わりたくない」と感じる原因や対応策についてご紹介してきました。
人と関わりたくない…このような気持ちになると、つい自分はネガティブになりすぎているのではないのか、心配になることも多いでしょう。
ですが、人と関わりたくないと感じた時は、自分自身と関わる大チャンスでもあります。
社会的な常識に合わせて「人と関わらねば…」と思っていたけど、本音では極力一人で過ごしたいと思っていたことに気付く人もいるでしょう。
自分は一人で過ごすのが好きだと思っていたけど、本音ではたくさんの人と交流したいと願っている人もいるでしょう。
世間の常識に縛られず
私はどんな距離感でどんな人間関係を築きたいのかな?
に目を向ける良い機会です。
あなたにとって、最高に心地の良い「人との付き合い方」を探る参考になれば嬉しく思います。