「相手の立場になって考えましょう」
まるで小学校の道徳の授業のようですが“主観性を抜いて客観性を極限まで高める”ことが必要な「相手の立場になって考えるスキル」は、実は簡単なものではないと個人的に感じています。
もしかしたらあなたも
君はもっと相手の立場になって物事を考えたほうがいいよ
と誰かから指摘を受けたかもしれません。
他の人に対して
もっと相手の立場になってものを考えたらいいのに…
と不満を持ったこともあるかもしれません
もしくは自分自身に対して
もっと相手の立場に立って物事を考えられたら、こんなトラブルが起きなかったのかも
と後悔したかもしれません。
このメディアを運営している私たち自己対話の学校(脳トレカレッジ)は、10年余りにわたって、様々なライフステージの女性のご相談を伺ってきました。
潜在意識や引き寄せの法則に興味を持つ方のからのご相談も多く、一般的なコミュニケーション学とは異なる視点からアドバイスをさせていただくことも多いのですが…
「相手の立場に立って物事を考える力」は、引き寄せ力と比例すると確信しています。
Contents
相手の立場に立つのは難しい!
「相手の立場に立って、物事を考え関係性を構築していく」一見、シンプルなことですが、やってみると意外と難しい。
実際に「相手の立場に立って物事を進めていける人」の数は多くないと感じますし、そのスキルを取得するためのトレーニングも、現代社会では不足していると言わざるを得ません。
「自分がやられて嫌な事は相手にもしない」
これはとてもわかりやすいシンプルな法則ですが、自分がされて嫌なことだったとしても、相手はそこまで嫌なことではない可能性もあります。
逆に、自分は全く気にならないことでも、相手にとっては地雷であることも。
私たちは個性豊かで、様々な思い込みを持ってきている存在です。
そのため、本当の意味で相手の立場に立つ事は非常に難しく、想像以上に難易度が高いことだと言えるでしょう。
相手の立場になれる力=俯瞰力
この記事では「相手の立場に立って考える力=引き寄せ力に関連する理由」について解説していますが、ここで1つ「俯瞰力」という概念を紹介させてください。
引き寄せの法則や潜在意識を使った願望実現法、心理学やコーチングに関連する情報サイトでも、願いを叶える力(要素)として、俯瞰力は重要なものと言われています。
俯瞰力とは?
俯瞰力とは文字の通り、物事を俯瞰して見る力です。
漫画やイラストの構図でイメージすると、わかりやすいかと思います。
- 俯瞰(上から見下ろす目線で描く構図)
- あおり(下から見上げる目線で描く構図)
俯瞰力が高い人は、主観を含め物事を多角的にとらえることができます。
「物事を多角的にとらえることができる状態」とは例えるならば、サッカーの試合を様々な角度のカメラから同時に見ているようなものです。
俯瞰力が低い場合、サッカーの試合を1つのカメラで見るため、自分の目の前の出来事は観測できても
今コート全体で何が起こっているか?
を観測することができません。
俯瞰力が高い場合、サッカーの試合を何十、何百ものカメラで捉えているのと同じ状態のため
今どのポジションで何が起こっているか?
を常に把握することができます。
すると「今こういった試合状況なら、自分はこのポジションに動いておこう」などと対策することができます。
つまり、より高い成果を得ることができるのですね。
相手の立場に立てる人の特徴
それでは「相手の立場に立って考えられる人」の特徴を解説します。
相手の立場に立てる
=俯瞰力が高い
=引き寄せ力が高い
と言い換えることもできます。
これらの特徴にあなたが当てはまるようであれば、ぜひ自分の引き寄せ力にも自信を持ってくださいね。
(1)感情の起伏が穏やか
1つ目に、感情の起伏が穏やかな人が多い印象です。
私たちは日々、他人と関わりながら過ごしているため、ときには感情が荒ぶるような経験もするでしょう。
ですが、相手の立場に立てる人は、つい感情の起伏が激しくなってしまうような場面でも、自分以外の関係者それぞれの背景に思いを馳せることができます。
すると、結果的に感情が荒ぶることも少なく、穏やかな毎日になるでしょう。
(2)人間関係のトラブルが少ない
2つ目に、人間関係のトラブルが少ない傾向にあるでしょう。
相手の立場に立って考える人は、基本的にどんな立場の人にも一定の共感を示すことができます。
- 仕事では上司、同僚、ビジネスパートナー、取引先の企業。
- 家庭では親、子供、配偶者、親戚。
- プライベートでは友人、知人。
私たちは様々な価値観を持つ人たちと、常に関わりながら生きています。
考え方の違いが誤解を生むこともありますが、相手の立場に立って考える人はあまり敵扱いされることがなく、周りと円滑な人間関係を築いているケースが多いでしょう。
(3)聞き上手
3つ目に、聞き上手な人が多いでしょう。
特に女性は、誰かとコミュニケーションを取ったり、会話をしながら自分の感情の整理をする傾向にあります。
よく男女のすれ違いで女性は
ただ話を聞いて欲しかったのに、男性から正論を言われてイラっとした
このような事例が取り上げられる事も多いです。
相手の立場になれる人は
今はアドバイスが欲しいのではなくて、ただ気持ちを聞いてほしいのだな
と理解して、傾聴に徹することもできるでしょう。
相手の背景を配慮した行動することができるため、聞き上手である傾向が強いです。
(4)人から相談されることが多い
4つ目に、人の立場に立って考えられる人は、他人から相談されることも多いでしょう。
特に人間関係において、意見の行き違いや誤解が原因で仲違いしてしまった場合など、相手の立場に立てる人はベストな解決策を提案できることが多いようです。
相談している人の事も理解することができる、相手の立場に立つこともできる。
関係者全員の立場や意見、心情を理解した上でポイントを押さえたアドバイスができる能力は、ビジネスでもプライベートでも頼られることが多いでしょう。
(5)引き寄せ力が強い
そして5つ目に、引き寄せ力が強いです。
「俯瞰力とは?」でも解説した通り、相手の立場に立って物事を考えられる人は、大量のカメラでサッカーの試合を見ているのと同じ状態になります。
すると、自分の引き寄せたいもの(ボール)が、今コートのどこにあって、誰がどんなプレイをしているのか?を常に見ながら最適なポジションに動くことができます。
そのため結果的に引き寄せ力(ボールを手元に持ってくる力)が強くなります。
相手の立場に立って考えるスキルをつけるメリット
一番最初の段落でもお伝えした通り、相手の立場に立って考える大切さは理解できても、誰もが簡単に「できる」わけではありません。
その難しさゆえ、プライベートな人間関係はもちろん、自己PRが必要な面接や、自分をアピールして評価を得なければならない場所でも周りから重宝されます。
誰でもすぐにできることではないかもしれませんが、コツをつかめば自然と、あなたも相手の立場に立って考えることができる人になれます。
(1)ネガティブな出来事が減る
1つ目にネガティブな出来事が減るメリットがあります。
相手の立場に立って考えることができる人は、基本的に人間関係に恵まれます。
一般的にネガティブな出来事とは、人間関係 のもつれによるところが大きいので、良質な人間関係を保つことができれば、ネガティブな出来事そのものが減るのですね。
(2)人に信頼されやすい
2つ目に、人に信頼されやすいメリットがあります。
私たちは常に人間関係の中で生活していますから、家族や親戚といった「深い人間関係」意外にも、適度な距離を保った関係も多くあります。
人に信頼されやすいということは、例えば接客のアルバイトでも、転職の面接でも、職場の研修でも、仲間内の集まりでも、人と関わるすべての場面で強み・長所になります。
(3)キャリアアップが望める
3つ目に、相手の立場に立って考えることができる人はキャリアアップも望みやすいでしょう。
ここで一つ、エピソードを紹介します。
以前、介護のお仕事に就いていた方が、キャリアアップを望んでいました。
ですが、あまり言葉巧みな自己PRが得意な方ではなく、転職活動に苦戦していたそうです。
そんな時、知り合いから職場を紹介され、良い形で就活を終えることができたそうです。
このように、普段から人との信頼関係を築いていると、なぜか不思議と大事な時に手を差し伸べてくれる人が現れるようです。
(4)恋愛・結婚がうまく行きやすい
4つ目のメリットとして、恋愛・結婚がスムーズに進みやすいことが挙げられるでしょう。
相手の立場に立って考える力とは、自分とは異なる考え方、バックグラウンドを持った人と上手に関係性を作っていく力とも言えます。
- 自分が持っている知識や価値観だけで相手を判断しない。
- 相手の言動に対して不思議に思うことがあったら、きちんと質問をする。
当たり前のように思いがちですが、心の距離が近くなればなるほど、盲点になってしまいがちです。
関係性が深くなるほど、気が緩んで自分も相手も短所が表在化しやすくなります。
お互いの嫌な部分にフォーカスすることなく、素敵なところに目を向けられるといいですね。
(5)引き寄せ力がアップする
5つ目に、引き寄せ力がアップするでしょう。
相手の立場に立って考えられる力とは、すなわち俯瞰力のことであり、俯瞰力が高い人ほど引き寄せ力も高いことは、ここまでの段落でも解説しました。
私たち自己対話の学校(脳トレカレッジ)にご相談にいらっしゃる方の多くは、何かしら叶えたいこと(引き寄せたいこと)があってご相談にいらっしゃいます。
ですが、相手の立場に立つ力が弱い(俯瞰力が弱い)と
自分が引き寄せたいものを、どのように手元まで持ってきたらいいか?
作戦をうまく立てることができずに苦戦します。
俯瞰力を高め、相手の立場に立つスキルを身に付けると
自分の欲しいものが、どのように人の手を渡って自分のところに運ばれてくるのか?
手に取るように理解することができます。
このような背景があって、引き寄せ力も格段にアップするでしょう。
相手の立場に立って考えるトレーニング法
では、相手の立場に立って考えるトレーニングは、具体的にどのような内容があるのでしょうか?
5つトレーニング方法をご紹介しますので、参考にしてみてくださいね。
(1)事実/思考/感情を分けて認識する
1つ目に、自分の思考と感情を分けて認識するトレーニングがおすすめです。
相手の立場に立てる人の逆「自分の立場でしか物事を考えられない人」は、総じて「事実/思考/感情」がごちゃごちゃになっている特徴があります。
- 物事の事実は何なのか?
- それに対してどのような感情がわき起こったのか?
- そのことに対して自分はどのように思考したのか?
これらをまずは区別して認識することが大事です。
(2)相手の言動の意図を汲み取る
2つ目に、相手の言動の意図を汲み取るトレーニングがおすすめです。
「(1)事実/思考/感情を分けて認識する」とも関連しますが、 主観でしか物事を見ることができない人は、相手の言動の意図を汲み取るのが難しいようです。(汲み取ろうと言う思考に至らないようです)
相手の立場に立つとは、相手の思考回路をなぞることでもあります。
相手が何かしらの発言行動をした際に
- その意図は何なのだろうか?
- 相手にはどんな背景があるのだろうか?
そう思いを馳せてみることも、効果的なトレーニングと言えるでしょう。
(3)相手の望みを予測する
3つ目に、相手の望みを予測するトレーニングをしてみましょう。
職場でも、恋愛関係でも、家族関係でも、人は誰でも何かしらの望みを抱えながら生きています。
その際
今この人が望んでいるのは何なのだろうか?
このような問いかけを持って関わってみると、きっと相手が「言葉には出さないけれども、持っている望みや要求」に気がつくことができると思います。
(4)物理的に相手の立場に立ってみる
4つ目に、物理的に相手の立場に立ってみるトレーニングがおすすめです。
「役割交換法」と呼ばれることもありますが、精神的な意味で相手の立場に立つのではなく、物理的な意味で相手の立っている場所に自分も立ってみる方法もあります。
具体例としていくつか挙げてみますね。
- 普段上司が座っている机にこっそり座ってみる
- 憧れの人が立っているステージに自分も立って、そこからの景色を感じてみる
- しゃがんで子供の目線から家の中を眺めてみる
物理的に相手の立ち位置に身を置いてみることで、何か感じられるものがあるかもしれません。
(5)他人の人生ストーリーをたくさん知る
5つ目に、他人の人生ストーリーをたくさん知ることが重要です。
この方法は「相手の立場になって考える」習慣をつける、最も効果的なトレーニングだと個人的には思っているものです。
過去の偉人ストーリーでもかまいませんが、なるべく同じ時代を生きている人の話が良いでしょう。
同じ時代、同じ場所に生きているのに、こんなにも立場や感情によって考え方が違うんだ!
他人の人生エピソードを自分の中に取り入れることにより、自然と相手の立場に立って考えるための情報が蓄積されます。
俯瞰力を高めて引き寄せ力もアップさせよう
最後にまとめです。
この記事を書いている私は、個人的に相手の立場に立って考えるとは、相手に対して思いやりを持つことでもあると考えます。
自分が生きることだけに精一杯になっていると、自分以外の他者の立場や気持ち、考え方に興味を持つ機会も少ないです。
ですが、私たちは誰しも他者に囲まれて、社会生活を送っています。
相手の立場に立って考えるスキルを身に付けることは、人間関係を円滑なものにするスキルとも言えるでしょう。
この記事が、愛情あふれる人間関係に囲まれながら、欲しいものを自在に引き寄せられる人を増やす一助になれば嬉しく思います。