自尊心や自己肯定感、自己受容や自己効力感ご自愛、自己有用感にメタ認知…
心理学や自己啓発、コーチング、カウンセリングを学べば学ぶほど、専門用語の多さに混乱することはありませんか?
この記事を書いている私は、15年ほど前から恋愛・人間関係に悩んで、心理学やコミニケーション学について学び始めました。
※学び始めてから紆余曲折ありつつも、当時悩んでた恋愛・人間関係の悩みは、きれいさっぱり消えてしまいました。
ですが、その中であまりの専門用語の多さに混乱して、何が何だか分からなくなったことがあります。
この記事では、心理学や自己啓発、メンタル系の知識を学ぶと出会うであろう専門用語の違いについて、わかりやすく解説していければと思います。
Contents
自尊心とは?
自尊心の意味を調べてみると、下記のような情報がありました。
英語ではSelf-esteem(セルフエスティーム)です。
自分の人格を大切にする気持ち。また、自分の思想や言動などに自信をもち、他からの干渉を排除する態度。プライド。
また自尊心の「尊」には、「たっとい、とうとい、たっとぶ」や「神や貴人の名に添える敬称」の意味合いがあります。
漢字をバラバラにして考えると、自分を尊いと思う心と言えるでしょう。
自己肯定感とは?
自己肯定感の意味を調べてみると、下記のような情報がありました。
英語ではSelf-esteem(セルフエスティーム)です。
(じここうていかん)とは、自らの在り方を積極的に評価できる感情、自らの価値や存在意義を肯定できる感情などを意味する言葉である。
また自己肯定感の「肯」には、「うなずく、がえんじる、よしとする」の意味合いがあります。
聞き慣れない「がえんじる」とは「承知する」の意味です。
漢字をバラバラにして考えると、自分という型(定まった存在)を謙虚に受け入れる感じでしょうか。
自尊心、自己肯定感の使い分け(Self-esteem)
心理学系の用語の中で、最も使い分けに困ってしまうのが「自尊心」と「自己肯定感」だと思います。
これら2つは両方とも英語でSelf-esteem(セルフエスティーム)と呼ばれているため難しいですよね。
専門家の中でも、厳密に区別されていないような状態ですが、私個人的にはこのように考えています。
【自尊心】
他人からの干渉を受けずに…など、他者の存在が介入する感覚
【自己肯定感】
他者の存在がなく自分一人で完結する感覚
また、自尊心、自己肯定感の他にも、自己受容、自己効力感などがよく出てくる用語でしょう。
自己受容とは?
英語ではself acceptance(セルフアクセプタンス)です。
親が生まれたばかりの我が子を慈しむように「何ができるから」ではなく、愛情を持って存在ごと受け入れる感覚のことを指します。
自分を愛するとか、ご自愛と言われることも多いと思います。
自己受容は幼少期の環境(特に親との関係)が大きく影響しますが、大人になってから自分で自己受容を深めることもできます。
自己受容ができてない人は、自分の存在を否定しやすく、劣等感が強くなりがちで、うつの原因になるかもしれません。
自己効力感とは?
英語ではSelf-efficacy(セルフエフィカシー)です。
「自分は目標を達成するための力を持っている」と思える認知状態のことです。
スタンフォード大学教授で心理学者のアルバート・バンデューラ博士によって提唱された概念で、感情ではなく「認知状態」です。
仕事ができると言われる人は、自己効力感が高い傾向にあります。
自己効力感が高いか低いかは、目標を達成するために、思い切った行動を起こすことができるかどうかにも繋がります。
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自尊心、自己肯定感、自己受容、自己効力感の関係図
それでは、ここまででご紹介してきた「自尊心、自己肯定感、自己受容、自己効力感」の関係を図解するとどうなるでしょうか?
これは私の個人的な肌感覚も入っていますが、このような関係性になるのではないかと考えています。
心理的な土台として自己受容があり、その上に自己肯定感がある。
その上に他者と比較したときの自尊心や、自分は物事を切り開くことができると信じる自己効力感がある。
厳密に使い分けている人も少ないと思いますが、あえて区分けするとしたら、図のようなイメージを持ってもらうとわかりやすいかと思います。
引き寄せ力を上げるステップ
私たち自己対話の学校(脳トレカレッジ)には、潜在意識や引き寄せの法則を学ばれた方もご相談にいらっしゃいます。
先ほどご紹介した用語は、主に心理学やコーチングでよく使われるものですが、引き寄せとはどのような関連性があるのでしょうか?
引き寄せの法則と聞くと、つい魔法のように「あっという間に現実が変わるような印象」を持つ方もいらっしゃるかもしれませんね。
ですが、引き寄せの法則は「重力の法則」などと同じで、ただの仕組みに過ぎません。
数々の女性の悩みを伺い、悩みが消えるまでのサポートをさせていただく中で、相手の心理状態(自己受容ができているか、など)と引き寄せ力は比例していると感じています。
次の段落から「引き寄せ力を高めるために、心の状態をどう変化させて行ったら良いか?」解説しますね。
(1)自己受容する
まずは、引き寄せ力を上げる第1ステップして、自己受容が重要です。
愛情を持った目線で自分のことを受け入れることであり、すべての引き寄せの起点となります。
自分の素敵な部分をノートに書いてみたり、今までの人生を思い返してみたり…方法は何でもOKですが
「自分に対する慈しみの気持ち」が出てきたら、自己受容が進んだと判断して良いでしょう。
(2)自己肯定する
第2ステップとして、自己受容の後に自己肯定に取り組んでみましょう。
自己肯定とは「そのままの自分を受け入れること」であり、現在地をフラットに把握することとも言えます。
自分の現在地に対して、ネガティブにもポジティブにも見ない。
謙遜するでもなく、マウントを取るのでもなく
これが今の私ね、了解!分りました!
このような感覚が、自己肯定に近いかと思います。
(3)自尊心を持つ
第3ステップとして、自尊心を持つことに取り組んでみましょう。
「(1)自己受容」と「(2)自己肯定」は、どちらも自分1人で完結する取り組み、心の動きでした。
第3ステップの自尊心は「自分は他者から尊重されるべき人間である」といった自己認識のため、ここで初めて「自分以外の他者」の存在が出てきます。
(他者と比較して優劣をつけるという意味ではありません)
私は尊重されるべき、尊ばれるべき人間である
といった感覚を持つことで、自分1人では叶えることが難しい願いが出たときに、他者に協力してもらうことに抵抗がなくなるでしょう。
(4)自己効力感を高める
そして最後のステップとして、自己効力感を高めることが有効です。
自己効力感(セルフエフィカシー)とは、自分の行動に対する信頼だと先ほどご紹介しました。
自己効力感を高めるためには、小さな達成感や成功体験を積み重ねることが必要になります。
大本命の願いを叶える前に、小さなステップを踏んで「私はやればできるんだ!」といった感覚を養っていくことが、とても大事になります。
これまでの人生で「やればできた!」という感覚をたくさん経験してきた人は、そもそも自己効力感は高いでしょう。
反対にこれまでの人生で「やらなかった(逃げた)」「やっても失敗した」経験が多い人は、自己効力感が育っていないでしょう。
ぜひ今からコツコツ小さな成功体験を積んで、自分の問題解決能力に対する信頼感を高めてください。
自分の心と向き合うことをライフワークにしよう
最後にまとめです。
この記事では心理学や自己啓発で出会う「自分自身に対する感覚を表す用語」を解説してきました。
様々な用語があり、それぞれ細かく区分されていますが、用語に対する解釈が厳密に決まっているわけではありません。
大事なのは、用語を覚えることではなく、用語の意味を正確に理解することでもなく
- 今自分の心がどのような状態なのか?
- 願いを叶えるにはどこにテコ入れすべきなのか?
これらを自分で正確に判断できるようになることだと思います。
自分の心は日々移り変わっていきますから、1ヵ月前に感じた自分の気持ちと、今の自分の気持ちがまるで違うことも珍しくありません。
自分の心と前向きに対話することをライフワークにできると、自分の心との繋がりもどんどん深くなっていきます。
すると、自分が欲しがっているものを正確に把握することができ、かつスムーズに引き寄せられてくる…こんな好循環を起こすことができると思います。
あまり用語の違いにこだわらず、自分の心がそのとき、その瞬間望むものを、遠慮なく手に入れてくださいね。