自分らしさとは何か?
哲学的な問いですが、きっと誰もが一度は考えたことがあるかと思います。
「個の時代」
「生き方に多様性を」
そう言われて久しいですが、現実はどうでしょうか?
個性を育てるはずの学校でも、地域でも、100%個性が歓迎されているとは言えないでしょう。
きっと今の時代は旧時代の「みんなと同じが素晴らしい」価値観と「みんな違ってみんな良い」2つの価値観が、グラデーションのように変化していっている最中なのだと思います。
Contents
自分らしさとは何だろう?
このメディアを運営している私たち自己対話の学校(脳トレカレッジ)は、10年余りにわたり、多くの女性からライフスタイルに関する悩みをお聞きしてきました。
まだまだ男性と比較すると、ライフステージの変化によって役割が大きく変化するのは女性です。
あの時は娘として、
ある時は妻として、
ある時は親として、
ある時は部下として、
ある時は上司として…
自分らしさを出すよりも、全体の調和を大事にするあまり、自分がわからなくなっていく。
一時的な役割だったはずなのに、仮面の外し方を忘れてしまう。
そんな状況の中で
自分らしさって何?
そう問いかけても、すぐに明確な答えは出ないと思います。
自分らしさは香水の残り香のようなもの
私が個人的に感じている「自分らしさの定義」は、自分らしさを表現しようと思わなくても染み出てしまう、自分由来の残り香のようなものだと考えています。
人気の香水はたくさんの人が纏いますが、同じ香りを身にまとっても、全員が同じ香りにはなりません。
ベースとなるフレグランスに、一人ひとりの独特な体臭が混ざって唯一無二の香りになります。
それと同じように、妻、娘、親など、いろんな役割や社会的ポジションの仮面をかぶっていても
- 共通してにじみ出てしまう何か
- 本人が自覚するしないにかかわらず、漏れ出てしまう何か
それこそが「自分らしさ」なのではないかと考えています。
自分らしさを大切にすると引き寄せ力が上がる
自分のことを大切にすると、精神が安定し、人生の満足度が上がります。
また、オマケ的な要素として引き寄せ力も上がることが多いです。
自己対話の学校(脳トレカレッジ)では、悩みは「脳と心のミスコミニケーションから起こる」といった概念をベースに、ご相談者さまの悩みを解決に導くサポートをしています。
自分らしさを自覚すればするほど、脳と心のコミュニケーションが円滑になっていき、その結果、望んだものがスムーズに手に入る…
いわゆる「引き寄せ力が大きくアップする」人が続出しています。
引き寄せの法則は、一般的にはノウハウとして語られることが多いです。How toで説明がつくもののことですね。
ですが、10年余り多くの女性とお話しする中で、引き寄せはHow toやスキルよりも「体質に近いもの」だなぁと感じています。
引き寄せ体質は生まれ持ったものではなく
「自分らしさをどれだけ認識しているか?」
「自分らしさを軸にした、脳と心のコミュニケーションをどのくらい円滑にしているか?」
これらによって体質が決まってきます。
「私は私がわからない…」ある女性の悩み
ここで自己対話の学校(脳トレカレッジ)にいらしたある女性(Aさんとします)をご紹介させてください。
Aさんは私が担当させていただいたクライアントの一人です。
とても可愛らしく、謙虚かつ丁寧。
笑うと目尻がくしゃっとなる、笑顔が印象的な女性でした。
どう見ても男女問わず人気そうな雰囲気なのに、婚約破棄を経験し、それ以来ずっと恋愛で悩んでいるとのこと。
Aさんに
「なぜ相談相手として私たち自己対話の学校(脳トレカレッジ)を選んでくださったのですか?」
そうお聞きすると意外な答えが返ってきました。
自己対話の学校(脳トレカレッジ)のコラムを読んで、自分の欲しい未来は作ることができると知りました
でもその反面、欲しい未来をイメージしても何もわかりません
苦手なことも頑張って取り組んだ結果『私のことを何も知らない』ことに気がついてしまい、絶望して相談に来ました
Aさんのように、謙虚で人当たりが良い女性だからこそ
「周りが自分に何を期待しているのか?」
「自分がどのような振る舞いをしたら、全体が調和するのか?」
こういったことを瞬時に無意識でキャッチして、周りが求める役割を演じ続けてしまいます。
喜んで仮面を被り続けたところ、本当の自分でいる時間が少なくなってしまい、自分自身を見失っていたのですね。
自分らしさを見つける20の質問集
それでは、ここから過去のAさんと同じように「自分自身を見失ってしまったあなた」に20の質問集をお届けします。
この記事のタイトルにあえて【保存版】と名付けたのは意味があります。
これらの質問集を読んで「今」答えを出したとしても、きっと「1年後」には全く違う答えが出ている可能性が高いからです。
なぜなら、脳と心の連携を通じて、自分自身のことを深く深く知っていくと、今まで知らなかった自分の存在にどんどん気がついていきます。
そのため、今のあなたが感じる「20の答え」と、1年後のあなたが出す「20の答え」は、全く違ったものになっているでしょう。
これらの質問は「自分自身がわからない…」と途方に暮れていたAさんにもお伝えしたものです。
Aさんのような優しさと配慮の塊ゆえ、自分自身が迷子になってしまった人に「ゆっくり何度も使って欲しい質問集」でしたので、保存版と名づけました。
それでは20の質問を通して、一緒にあなた自身のことを深く知っていきましょう。
子供時代の自分を思い出す
自分らしさを思い出すためには、子供時代に思いを馳せてみるのがおすすめです。
私たちが提供している脳トレ(=脳と心のコミュニケーションメソッド)でも、必ず脳と心のキャラクター分析を行います。
その際、最も参考になるのが、子供時代の自分を思い返すことです。
それでは5つの質問を使って、あなたの子供時代を振り返っていきましょう。
(1)自分はどんな子供だったと記憶してる?
1つ目に、自分は自分自身のことをどんな子供だったと記憶していますか?
子供の頃の記憶が薄い方もいらっしゃるでしょうが、なんとなくで構いません。
友達とよく走り回って遊んでいたなぁとか、ずっと1人遊びをする子だったなぁとか。
この質問は「自分で自分をどう思っていたか?」主観で考えてみましょう。
(2)親から見た子供時代のあなたは?
2つ目に、親から見た子供時代のあなたはどんな印象だったのでしょうか?
もし今親御さんと話ができる状況の人は、改めて聞いてみてもいいかもしれませんね。
- 自己主張が激しくて大変だったとか
- 夜泣きしない珍しい子だったとか
- 興味があることを延々と続けていたとか…
自分の知らなかった自分の姿が見えてくるかもしれません。
ちなみにこの記事を書いている私の夫は、まだ言葉も話せない頃から母親(私にとっての義理の母)に
あなたはきっと人生2周目なのね
と言われていたそうです。
本人はもちろん
僕は人生2周目だよ!
なんて思っていませんが、男の子3人を育てた義母は、きっと何かが感じることがあったのでしょうね。
(3)強く興味を持ったことは何?
3つ目に、子供時代のあなたが、強く興味を持ったことは何でしたか?
電車に強く興味を持った子もいれば、数字に興味を持った子もいるでしょう。
まだ社会的な知識が少ない子供時代に、なぜか強く興味を惹かれてしまったこと…それはあなたの「自分らしさ」を再発見する大きなヒントになります。
ぜひ思い返してみましょう。
(4)「子供時代」と聞いて思い浮かぶ景色は?
4つ目に「子供時代」と聞いて、とっさに浮かんでくる景色やイメージ、感覚はありますか?
とても暖かく楽しかった、明るいイメージや感覚を思い出す人もいるでしょう。
逆に、暗く寂しい孤独感を思い出す人もいるでしょう。
自己対話の学校(脳トレカレッジ)では子供時代を「心を育む1番重要な時期」と捉えています。
どのような環境で育ったか?
これは自分らしさを形成する上での大きな指標になります。
(5)何をして過ごすことが多かった?
5つ目に、子供時代は何をして過ごすことが多かったでしょうか?
- 積極的に外遊びをしたがる子でしたか?
- お部屋の中で人形遊びをしているのが好きな子でしたか?
- 同い年くらいのお友達と遊ぶのが好きな子でしたか?
- 大人の中に混ざる子が楽しい子でしたか?
ゆっくり思い返してみてください。
ちなみに私は森や水上にあるアスレチックで遊ぶのが大好きな子でした。
学生時代の自分を思い出す価値観が形成
それでは次に学生時代に意識を向けてみましょう。
具体的には、小学校の高学年〜中学・高校生くらいを学生時代と定義しましょう。
この時期は、家庭が世界のすべてだった子供時代を卒業し、友人、学校など、どんどん世界が広がっていきます。
関わる人数が一気に増え、自我が形成されやすい時期でもあります。
学生時代にどんな経験をしたのか?によって、脳トレ(脳と心のコミュニケーション)のスタイルが決まってきます。
それでは5つの質問で、あなたの学生時代を思い出すにいきましょう。
(6)一番楽しかった思い出は何?
6つ目は、学生時代に1番楽しかった思い出として何が思い浮かびますか?
学生時代は文化祭、体育祭、音楽祭、期末テスト、受験など記憶に残るようなイベントが多くある時期かと思います。
たくさんのイベントが用意されていた中で、あなたの記憶に大きく残っているものはありますか?
自我を形成する時代に、1番インパクトが大きかった経験は、あなたの脳と心のコミニケーションスタイルに大きく影響を及ぼしています。
(7)一番辛かった思い出は何?
7つ目に、学生時代で1番辛かった思い出は何でしょうか?
辛かった思い出が特にない人は飛ばして大丈夫です。
- テスト前の勉強が辛かった。
- 受験のプレッシャーが辛かった。
- いじめにあって辛かった。
もしかしたら壮絶な経験をされた場合、辛さのあまり記憶が薄れていることもありますので、ムリせずでOKです。
思い起こせる範囲で、1番辛かった思い出を書き出してみましょう。
(8)一番頑張った思い出は何?
8つ目に、一番頑張った思い出は何でしょうか?
頑張ってきた上で「結果が出た・出ない」は関係ありません。
自分自身で
私、あの時すごく頑張った!
そう主観的に感じるもので大丈夫です。
勉強を頑張った人もいれば、
部活に打ち込んだ人もいるでしょう。
人間関係のトラブルを攻略することを頑張った人もいれば、
クラスのみんなが仲良くできるように奔走した人もいるでしょう。
生徒会長としてリーダーを頑張った人もいるかもしれませんね。
(9)どんな友達と仲が良かった?
9つ目に、どんな友達と仲が良かったでしょうか?
- クラスのリーダータイプの友達が多かったでしょうか。
- それとも知的な友達が多かったでしょうか。
- クラスの中ではどのようなグループに属していたでしょうか。
- もしくは仲良しグループとは1線を引いていましたでしょうか。
学校というある意味ランダムに集められた集団の中で、どのような気質を持つ人と相性が良かったのか?
それによって自分らしさのカケラも見えてくるかと思います。
(10)なぜか人より出来てしまったことは?
10個目に、なぜか人より出来てしまったことがありますか?
例えば
- そんなに勉強をしなくてもよくできる方だった
- 体育の時間はいつもヒーローだった
- なぜかいつも学級委員長に選ばれがちだった
不思議と人よりも出来てしまう、これらも自分らしさを見つける大きなヒントになるでしょう。
成人後の人間関係を思い返す
それでは成人後の自分を思い出してみましょう。
成人後とは、高校卒業後から今に至るまでの期間期間を指します。
この時期は子供時代に培った心と、学生時代に培った思考、これらのコミュニケーションスタイルを強化していく時期となります。
今のあなたのベースが出来上がった後、どのような経験をしたのか?理解を深めてみましょう。
(11)どんな友人が多かった?
どんな友人が多かった、もしくは今も多いですか?
仕事に精を出すキャリア志向、フリーランスや独立志向、公務員や銀行などの安定した職業…
どのような働き方を選んでいる人が多いでしょうか。
- 結婚しているか、独身か?
- 趣味に忙しいか、のんびり過ごしてるか?
もし成人してから年数が経っている場合は、成人直後に仲が良かった友達と、今の友人たちのキャラクターには大きく違いがありますか?それとも似ていますか?
友人として仲良くなるということは、近しい要素を持って引き合っているともいえます。
あなたはどんな人物と付き合って関係を深めてきたのでしょうか?
(12)広く浅くタイプか、狭く深くタイプか?
交友関係は広く浅くタイプですか?
それとも深く狭くタイプですか?
もしくは広く深くお付き合いするのが得意な方もいらっしゃるかもしれませんね。
どういった交友関係を望むか?を明確にすることにより、自分らしさの輪郭がハッキリしてくるかと思います。
ちなみに私は完全に深く狭くタイプです。
仲良くなった人とは何十年にもわたって関係が続きますが、まったく知らない人がいるパーティー会場に放り込まれるのは得意ではありません。
(13)好きになる人のタイプは?
恋愛対象として好きになる人は、どのような特徴を持っていましたか?
10年余り女性の悩み(特に恋愛・夫婦関係・パートナーシップ)を伺ってきて確信したことは
人は自分の心と深い部分で似た要素を持った人を好きになる
ということです。
今まで好きになった人を思い返してみて、その人たに何かの共通点・特徴があるとしたら、それは自分らしさを再発見する大きなヒントになると思います。
(14)どんなお付き合いが多かった?
どんなきっかけで人を好きになるか?にも、自分らしさのカケラが隠れています。
- 友達として長い時間一緒に過ごすうちにさんに、自分にとって大事な存在になっていく
- 合コンやマッチングアプリで、恋愛前提で出会う
- 行きつけのバーや街中など、バッタリ出会って恋愛が始まる
自分の恋愛スイッチが入るときの共通パターンがあれば、自分らしさのヒントになるかもしれません。
(15)恋愛の共通パターンはある?
今までの恋愛で自覚する共通パターンはありますか?
例えば、
最初は相手から告白されて自分も徐々に相手のことを好きになっていく。
しばらくすると相手より自分の方が好きになってしまい、気持ちが重いと言われてしまう。
これは実際に私の例ですが、このような共通パターンを持っている人も多いと思います。
恋愛は心の奥深くの状態が現れやすいジャンルです。
もし今までの恋愛で共通パターンがあれば、ぜひ思い返してみましょう。
自分の思考回路・感情の癖がわかるかもしれません。
人生への価値観を再確認する
それでは最後の質問5つは「今の自分」に意識を戻しましょう。
これまで子供時代、学生時代、成人後しばらく…と自分の人生を振り返ってきましたが、ここからの質問は「今この瞬間」の感覚に集中してみてください。
(16)なぜ今の仕事を選んだのか?
あなたはなぜ今の仕事を選びましたか?
もしくは専業主婦や休職中、学生など、今お仕事をしていない方であれば、なぜ今のライフスタイルを選びましたか?
- たまたま知人からの紹介で
- 就活で受かったのがここしかなかったから
- どうしてもこの会社に入りたくて必死に就活した
- いろいろな巡り合わせ
「仕事」があなたにとって人生のプライオリティーが高いものかどうか?
そこまで人生の至福度に影響しないのか?
そういった自己分析も含めて、なぜ私は今の仕事を選んだのだろうか、もしくは「選んだ感覚すらないのか」など拾い上げてみましょう。
(17)誰かを見て羨ましく感じることは何?
誰かを見て羨ましく感じる事はありますか?
- とても美しい人
- 経済的に豊かな人
- 結婚してパートナーに愛されている人
- 子沢山の人…
今はSNSやインターネットが発達して、よくも悪くも色んな人の生活を覗き見ることができます。
このような時代の中で、誰かを見て羨ましく感じることもあると思います。
それらの感情は決して悪いものではありませんので「どんな人に対して、何をうらやましいと感じたのか?」ぜひじっくり見てあげてくださいね。
(18)誰かを見てイラッと感じることは何?
「(17)誰かを見て羨ましく感じることは何?」とも関連しますが、誰かを見てイラっと感じることはありますか?
特に
なんでそんな簡単なこともできないの?!
そう言いたくなるシチュエーションは、あなたの生まれ持った才能の在処を示していることが多いです。
心優しい人は、誰かに対してイラッとすること自体を禁じがちです。
ぜひ他人に対してイラッとすることを嫌がらずに考えてみてくださいね。
(19)他人から指摘されたくないことは何?
「これに関して他人から指摘されたらとても嫌だ」と感じるものはありますか?
例えば
仕事のやり方について指摘されたら嫌だ
とか
お金の使い方について指摘されるのは嫌
容姿について指摘されたくない
などです。
他人から指摘を受けたとき特に感情が動くものは「本当はコダワリを持っているけど、このコダワリをうまく表現出来ていないジャンル」である可能性が高いです。
自分らしさを知る上で「自分が無自覚だけどコダワリを持っているもの」を自覚するのもおすすめです。
(20)「これを手に入れずに人生終われない」と思うものは?
最後に「これを手に入れずに人生終われない」と思うものはありますか?
日々、細かな欲しいものは出るとは思いますが「これが手に入らずに人生が終わってしまったら絶対に後悔する」と感じるものは、あなた自身のミッションであることが多いです。
長年ずっと密かに抱えていたけれど、まだチャレンジ出来ていないことなどがあれば(すぐ取り組むかどうかはさておき)
「いつか取り組みたいこと」として意識に上げていただくのもおすすめです。
自分らしさは人との関わりで磨かれる
さて、20の質問集お疲れさまでした。
これらの質問に、じっくり考えながら答えを出すのはなかなかエネルギーが必要だったことと思います。
質問に答える前と今と感覚には変化がありましたか?
自分と言う存在の輪郭が、以前より少し濃く感じられたのではないでしょうか。
自分らしさを見失ってしまう人の多くは、集団の中で過ごすことで、集団が求める自分を演じてしまい、その結果、自分自身を見失ってしまったケースが多いです。
人との関わりで、周りに意識が向きすぎると自分を消してしまうデメリットがあります。
ですがその一方で、人は「人との関わりの中でしか磨かれない」という原理原則があります。
ダイヤモンドをカッティングする際、同じ硬度のダイヤモンドで削る必要があるように、多面体である自分の様々な一面を知るためには、誰か他人に削ってもらう必要があるのです。
もしこの世界に人間があなたしか存在しなかったら…きっと「自分らしさとはなんだろう」そんな疑問も持たないでしょう。
ですが他人との関わりを通して、フラットな意味で他者と自分を比較しながら違いを知り、その中で自分らしさを知っていくのだと思います。
自分らしさを失わせる原因も、他人。
自分らしさを見つけてくれる原因も、他人。
この記事が、優しさゆえに自分らしさの見つけ方がわからなくなってしまった人にとって、お守りになれば嬉しく思います。