本当に自分が嫌になる…
どうしてあの子みたいにうまくできないんだろう…
自分が嫌になってしまった経験は、1度や2度あるのではないでしょうか?
この記事では「自分が嫌だ」と感じてしまう理由について
- 一時的なシチュエーション
- 根本的な原因
2つの角度から解説していきます。
Contents
自分が嫌になるのは、自分に可能性を感じているから
まず最初にお伝えしたいのは
「自分が嫌になる…」と感じている=自分の中に可能性を感じている
ということです。
この記事を書いている私は、10年ほど女性の人生相談をお受けしていますが、悩みを抱えている人はもれなく自分に嫌悪感を抱いています。
ですが、その一方で
この悩みが解決したら、もっと素敵な人生になるのでは…?
まだ見たこともない私に出会えるのでは…?
(本人は無自覚でも)このような希望や可能性も、同時にうっすら感じています。
つまり「自分が嫌だ」と感じていながら、なんとかしようと試みて、この記事に出会ってくれたあなたはには、まだ見ぬ可能性が眠っているということです。
この記事を読み終わった後、自分を嫌っている状態から脱出するヒントをつかんでいただければ嬉しいです。
自分が嫌になりやすい一時的なシチュエーション
誰しも人生のどこかで「自分が嫌になる」といった心理状態になる事もあるでしょう。
ですが、その心理状態が一時的なもの(シチュエーションによってもたらされるもの)と、長期的なもの(心の深い部分に根本原因が眠っているもの)に分かれてきます。
この2つを分けて考えることで「自分の場合はどうなのか?」を正しく認識することができるのでオススメです。
では最初に、「自分が嫌にななる」と感じやすい一時的なシチュエーションを5つご紹介します。
(1)同じ失敗を繰り返してしまう時
1つ目に、同じ失敗を繰り返してしまう時、自信をなくしやすいでしょう。
何回、注意したらいいかな?前も同じミスをしていたね。
主に仕事で、自分の能力が足りなかったり、苦手分野だったり、慣れていなかったりして、同じ失敗ミスを繰り返してしまうようなシチュエーションもあるでしょう。
上司から厳しい指導を受けたり、周りに迷惑をかけてしまったりしたら、自分のことが嫌になってしまっても仕方ありません。
(2)ストレスで周りの人に当たってしまう
2つ目に、ストレスで周りの人に当たってしまう時も、自己嫌悪になる人が多いでしょう。
人間誰しも理由なく気分が落ち込んだり、虫の居所が悪い時もあります。
自分の感情コントロールできずに、周りの人に不機嫌な態度で接してしまったとき
どうして私はあんな態度をとってしまったんだろう…
今の態度はきっと大人げなかったよな…
このように反省することも多いでしょう。
どうして感情のコントロール位できないんだろうと、自分が嫌になってしまう気持ちも理解できます。
(3)周囲からの期待に応えられなかった時
3つ目に、周囲からの期待に応えられなかった時も、気持ちが沈んでしまうでしょう。
今度の商談あなたに期待してるわね。
次のコンテストでは金賞を目指そうね。
あなただったら絶対〇〇大学入学できるわ。
このように周りが(プレッシャーではなく良かれと思って)あなたに期待してくれたのに、望むような結果を出せなかった時
こんなに期待してくれた人がいるのに、どうして自分は結果を出せないんだろう …
と気分が滅入ってしまい、自分が嫌になることもありますよね。
(4)自分以外の人ばかり評価されている
4つ目に、自分以外の人ばかり評価されているのを見ると、心がチクチクするかもしれませんね。
〇〇さんはいつも明るくて元気だなぁ!
〇〇くんの今期の成績すごかったね。
〇〇さんの娘ちゃんはとても聞き分けがいいですよね。
他の人が評価されている、褒められている=自分の評価が下がっているわけではないのですが
「私は評価されるに値しない人間なのかもしれない」
といった受け取り方をしてしまい、気分が落ち込んでしまうこともあるでしょう。
(5)恋愛がうまくいかなかったとき
5つ目に、恋愛がうまくいかなかったときは、きっと多くの女性が意気消沈するでしょう。
この記事を書いている私も、今でこそ女性の恋愛相談にも乗っていますが、もともとは自分自身が恋愛がうまくいかず意気消沈して、メンタルケアにお世話になった経緯があります。
- 片思いの彼が別の女性と付き合ってしまった
- 彼に告白したけど、振られてしまった
- 交際中の彼が浮気をしているようだ
- 復縁を願ったけど叶わなかった
- 彼は私との結婚を考えていないらしい
女性専門で相談を伺っていると
20代から40代の女性の大きな悩みは、ほとんど恋愛なのではないか?
と感じてしまうほど、恋愛がうまくいかなかったときの落ち込み方は尋常ではありません。
「自分が嫌だ」と思い続ける根本原因
では次に、「自分が嫌にななる」と思い続けてしまう根本原因について5つご紹介します。
先程の段落では「自分が嫌になる…」と感じやすい一時的ななシチュエーションについてご紹介しましたが、こちらはもっと心の深部にある理由です。
何かネガティブな出来事があって、自分が嫌になったのではなく、慢性的に抱えている「私は私が嫌い」といった ネガティブな感情の発生源についてです。
(1)自己肯定感が低くなっているから
1つ目に、自己肯定感が慢性的に低くなっている人は、自分のことを嫌いになりやすいです。
もちろん自己肯定感が慢性的に低くなる理由は、人それぞれケースバイケースです。
- 機能不全家庭で育った
- 親から虐待を受けた
- 性的搾取を受けて育った
- 幼少期からいじめがあった
- ヤングケアラーだった
- 親も人間関係が苦手
- 母子家庭で1人で過ごすことが多かった
様々な理由で、自己肯定感が育たないまま大人になってしまった場合
そもそも自分のことを好きになった記憶がないんですよね…
という方も稀にいらっしゃいます。
もしくは、もともとは自己肯定感が高かったのに、人生で様々なトラブルを経験するうちに
私はダメなのかもしれない…
と思い込むことが増え、その自己価値観が回復する前に、また別のトラブルに見舞われ、結果的に「低い自己肯定感」が恒常化している人もいます。
(2)目指す理想が高すぎるから
2つ目に、目指す理想が高すぎる人も、自分に嫌悪感を抱えやすいでしょう。
私の理想は40代でも10代のような美肌と完璧なスタイル!いつでも手入れされた髪とネイル!そして十分なお金!
25歳で結婚して、27歳で息子を1人、29歳で娘を1人産んで、旦那さんと郊外にマイホームを買うの!
私が目指すのはいつでも人に対して公平で、どんなトラブルがあっても穏やかで、いつも笑顔絶やさない女性!
「こんな自分になりたい」といった理想像があるのは素敵なことです。
ですが、その理想像があまりにも高すぎたり、あまりにもこだわりが強かったりするのも考えものです。
「理想の私になりたいけど、未だ1度も理想を達成できたことがない」このような心境がストレスとなり、いつしか理想を目指すどころか「私ってどうしようもない…」といった、自分を傷つけるセルフトークが日常化していることもあります。
(3)幼少期からプレッシャーを感じてきたから
3つ目に、幼少期からプレッシャーを感じてきた人も、自分のことを嫌になりやすいです。
- 子供の頃から優秀だった(ギフテッド)
- 子役とステージママ
- 名家の生まれ
- 兄弟が揃って優秀
- 代々続く家業がある
事情は様々ですが、幼少期から何らかのプレッシャーを感じてきた人も「そのままの自分をそのまま愛せるようになる」のが難しいかもしれません。
また周囲は本人にプレッシャーをかけているつもりはなくても、本人が無意識で周りからの期待を感じてしまい、それがストレスになることもあります。
子供は思った以上に、大人の無意識の思考、感情に敏感です。
何も言われなかったとしても、なんとなく「自分にはこういう役割が求められているのかもしれない」と感じ取ってしまい、無意識にその期待に答えられない自分を責めているかもしれませんね。
(4)周りの環境に嫌悪感があるから
4つ目に、周りの環境に嫌悪感がある場合も、自分を嫌になりやすいでしょう。
どうして私、こんな田舎に引っ越してきちゃったの?都会がよかったのに!
どうして私の家族はみんな普通じゃないの?
どうしてうちは貧乏なの?
このように、自分自身が嫌というよりも「自分が置かれている周りの環境や、自分の周りにいる人間たちのことが受け入れられない」場合も、大きなストレスを感じやすいでしょう。
「こんな環境下に置かれた自分を好きになれない」といった心境です。
(5)責任感が強すぎるから
5つ目に、責任感が強すぎるのも考えものです。
周りが私に期待してくれてるのだから、その期待に応えねば
僕の母親は病気だから僕がしっかりしなくちゃ
私は学級委員長なのだから、このクラスは私がまとめなくちゃ
責任感が強いのは素晴らしいことですが、強すぎるのは考えもの。
自分で自分にプレッシャーをかけてしまい、知らず知らずのうちに無理をしがちです。
また、自分が「良し」とするレベルで物事を達成できなかったときに、心身ともに大きなダメージを負ってしまいます。
自分が嫌という感情を和らげる方法
「自分が嫌だ」という感情を和らげるために最も効果的なのは、自分に良質な問いを投げかけることだと考えています。
この記事を書いている私は、自己対話の学校という“自分で自分に良質な問いかけを行うことで心のセルフケアをしていく学校”を主催していますが、この方法は特に「自分を嫌になる原因が、心の奥のほうにある人」にオススメの方法です。
(1)「自分が嫌になる」と感じたきっかけは?
1つ目に、「自分が嫌になる」と感じたきっかけはどんなものだったでしょうか。
誰しもこの世に生まれた瞬間から
ほんとにもう自分が嫌だ
とは思っていません。
つまり今まで生きてきた人生のどこかで、自分が嫌になると感じた出来事やきっかけが必ず存在します。
例えば今現在あなたが30歳だとして
自分が嫌になる…こんな自分がもう嫌だ…
このようなセルフトークが日常化しているとしましょう。
ですがそれは「30歳のあなたの日常」であって、人生でずっと自分が嫌だったわけではありません。
自分が嫌だと感じ始めたきっかけや理由を、深く理解できるとセルフトークが変わることも多いです。
あなたのきっかけはどんなものだったでしょうか?
(2)自分が隣にいたらどう思う?
2つ目に、自分が隣にいたらどう思いますか?
異世界転生のマンガのように、ある日突然、自分の魂が自分の体から抜けてしまって、全く別人の身体に入ってしまったとイメージしてみてください。
新しく魂が入った人物として、元の自分と友達になったとしたら…元の自分はどのような人間に見えますか?
- 全く魅力のない人間に見えますか?
- 何の個性もない、無味無臭の人間に見えますか?
- こんなやつには近寄りたくない、と思いますか?
「自分のことは自分が1番よく見えてない」とよく言われますが、イメージの世界でもいいので、全くの他人が今の自分を見たら、どのように見えるのだろうか、とぜひ問いかけてみてください。
(3)他人からよく褒められるポイントは?
3つ目に、他人からよく褒められるポイントはどんなものでしょうか。
〇〇ちゃんはいつも元気だから癒されるわぁ
〇〇さんは本当に字が綺麗だね
君の仕事ぶりは信頼できるよ
きっとあなたにも他人から褒められた経験があると思います。
自己肯定感が低い状態だと、他人の褒め言葉を受け取れなかったり、条件反射的に否定してしまいますが、ゆっくり記憶を思い返してみましょう。
あなたはあなたのことを嫌いでも、あなたの周りの人はフラットにあなたを見て「素敵だな」と感じていることがあるかもしれません。
(4)「自分が嫌」と思わないで済む環境はある?
4つ目に、「自分が嫌」と思わないで済む環境について考えてみましょう。
多くの女性の相談受けていて、思った以上に私たちは周りからの環境に影響されるなと感じています。
もともとが穏やかな人でも、競争が激しい世界に行けば性格もキツくなりますし、もともと攻撃性が高い人であっても、穏やかな人に囲まれれば人間丸くなります。
つまりあなたが
こんな私なんて、本当に嫌になる…
と長期間に渡って感じている場合、環境が合っていない可能性も大いにあるのです。
水中で力を発揮するペンギンが、ダチョウの群れに紛れ込んでしまった場合、自分がペンギンだと気がつかない限り、コンプレックスまみれで生きていくでしょう。
同じように「こんな私が嫌」と思わずに済む環境があるかもしれない。
そのような目で世界を見渡してみてください。
意外な場所に、自分にぴったりの場所があるかもしれません。
(5)嫌な自分を受け入れてしまったら困ることは?
5つ目に、嫌な自分を受け入れてしまったら困ることはありますか?
多くの方と、数年にわたるカウンセリングをしていて気がついたことなのですが、「悩みを解消したいけど解消したくない」といった矛盾した思考を持っている人は意外と多いです。
自分が本当に嫌になる。だから、もっと自分を好きになりたい
こう口ではおっしゃいますが、深層心理では自分は
私は自分を嫌っていたい、好きになりたくない
といったケースです。
このような拗れが起こる理由はケースバイケース人それぞれですが
嫌な自分を受け入れてしまったら(本当は隠してるけど)実は困ることってある?
と問いかけてみてください。
意外な反応が心からあるかもしれません。
「嫌な自分」には可能性が眠っている
それでは最後にまとめです。
私は自分が嫌いだ。自分が嫌になる。
このような気持ちを抱えたまま生きていくのはツライですよね。
せっかくであれば
今の私って悪くない。私は私で良かった!
と思いながら生きていきたいものです。
自分が嫌だという気持ちに囚われてしまうと、ついそこしか見えなくなってしまいますが、多くの相談者さんはその心情の裏側に「自分に対する大きな期待や希望」を見ています。
つまり自分を諦めていないのです。
- 本当はこんな生活がしたい
- 本当はこんな場所に住みたい
- 本当はこんなことにチャレンジしてみたい
「本当は〇〇~~~」
こののようなピュアな本音に光を当ててあげると、「自分が嫌」という感覚が薄まることも多いです。
ぜひ嫌な自分にばかり光を当てず、その裏側にある本当の気持ちや、ご自身の可能性に光を当ててみてください。
きっと今までとは全く別の世界が見えてくると思います。