「過去に戻りたい…」
誰しも人生で1度くらい感じたことがあるのではないでしょうか?
この記事を書いている私は昔から漫画が大好きなのですが、ここ数年は特に異世界転生ストーリーの人気がうなぎ登りです。
- パッとしない人生をリセットして異世界でやり直すストーリー
- 望まない人生が事故などで終わり、気がついたら昔の自分に戻っているストーリー
漫画として面白いのはもちろんですが、これだけ多くの「人生リセット物語」が人気ということは、それだけ昔に戻りたい心理状態の人が増えているのでしょう。
昔の自分に戻って本気でやり直したり、過去の失敗を回避したり…そういった状況を無意識で望んでいる人が多いのだと思います。
Contents
過去に戻りたい気持ちは消えるのか?
ですが、漫画の世界と違って異世界転生はどうしても難しい。
私たちは今、与えられた人生を生きていかねばいけませんが「過去に戻りたい」気持ちは消えるのでしょうか?
結論から言うと、過去に戻りたい気持ちは消えます。
もっと言うと「自分で消す」ことができます。
私自身も過去に戻りたい気持ちが消えなかった1人ですが、自分の心とゆっくり向き合うことで、それらの気持ちはきれいに消えてしまいました。
その過程で得た考え方や解決策を、この記事ではシェアしようと思います。
過去に戻りたい気持ちが消えた後の変化は?
今この記事を読んでいるあなたは「過去に戻りたい」気持ちで心の中がいっぱいかもしれません。
では仮に、過去に戻りたい気持ちが消えた後は、どのような変化があると思いますか?
実は「今を生きる楽しさ」と「未来への希望」でいっぱいになります。
そんな都合の良いことは信じられないと思うかもしれませんが、実際にそうなりますから安心してください。
過去に戻りたい気持ちが悪いことではありませんが、今を楽しみ、未来に希望を感じる毎日はとても心地良いものですよ。
それらのやり方をこの記事ではお伝えしますね。
過去に戻りたい気持ちを放置しておくデメリット
まず初めに、過去に戻りたい気持ちを放置しておくデメリットについてお伝えしたいと思います。
過去に戻りたいと思うこと自体がNGなのではなく『そう思っていることに気がついていながらも放置しておくこと』にデメリットがあります。
1、目の前のやるべきことに集中できない
過去に戻りたい気持ちが強すぎる場合、一言で表現すると「心ここにあらず状態」になってしまいます。
すると目の前のやるべきこと…仕事だったり、勉強だったり、家庭のことに集中することができず、すべての日常がおざなりになってしまいます。
結果的に人間関係に影響したり、ネガティブな出来事を引き起こす原因になってしまいます。
2、未来を作るエネルギーが枯渇してしまう
心ここにあらず状態のため、未来を作るエネルギーも捻出することができません。
過去に戻りたい気持ちで心の中がいっぱいなのに「未来のために〇〇をしよう!」と思うことは難しいです。
そのため、未来を好転させるための種まきや行動することができず、いつまでも現状維持が続いてしまいがちです。
3、自己肯定感を上げることができない
そして自己肯定感を上げることができなくなります。
自己肯定感とは、自分自身を肯定する度合いのことです。
過去に戻りたい気持ちで心がいっぱいの場合、今の自分を肯定できず、否定をし続けている状態になってしまいます。
自己肯定感の高さは心理学でも重要と言われていますが、「過去に戻りたい」このトークが消えない限りは、自己肯定感を上げるフェーズに至れないということです。
過去に戻りたいと感じる理由・心理状態
では次に、過去に戻りたいと感じる理由や、心理的な背景について見ていきましょう。
「どんな理由で過去に戻りたいと感じているのか?」によって対応方法が違ってきますので、重要ポイントです。
1、過去に「最高に輝いていた時期」があった
まず一つ目に、今までの人生で最高に輝いていると感じていた時期があったことが挙げられます。
- 小学校の頃にすごくモテた
- 高校の文化祭で最高に輝いていた
- 情熱を持って仕事に邁進し、結果を出していた
- 恋人と最高に幸せな日々を過ごせていた
このように「あの時代の私は最高だった!」のような成功体験がある場合、人生で最高潮だった時代と今の自分とを比較してしまい、自己嫌悪に陥ることがあります。
その時期の輝きが強ければ強いほど、今との落差で自己嫌悪に陥ってしまうことが多いです。
2、今に満足していない
1とも関連しますが、今に満足していないと特に「過去に戻りたい」と感じることも増えるでしょう。
もちろん今に満足していなくても「よし!未来で最高の自分になろう!」と思うことがきれば良いのですが、未来に意識が行くのではなく、過去に意識がいってしまうことも多いです。
自己肯定感が低い場合に、未来よりも過去に意識が行きやすい傾向があるようです。
3、ワクワクするような未来が来ると思えていない
自己肯定感の低さと今の状況に対する不満が合わさった結果、ワクワクするような未来をイメージすることが難しくなっていることがあります。
未来を想像するエネルギーが枯渇している状態です。
そのため意識が過去に向きがちになります。
4、心が疲れて現実から逃げたくなっている
様々な理由で、心が疲れてて現実から逃げたくなっている時にも、過去に戻りたい気持ちが出てきます。
このケースは厳密に言うと「過去に戻りたい」のではなく、「今ではないどこかへ行きたい」意味に近いです。
まるでピーターパンのような「夢だけを見られる世界に行きたい」と願っているのに近いでしょうか。
この場合、スピリチュアルに傾倒しすぎてしまう人もいます。
5、後悔している選択がある
そして5つ目に、後悔している選択がある場合です。
今に満足していないのはもちろんですが「あの時あの選択をしなければ…」といった明確なターニングポイントがある場合が多いです。
- あの時、彼ににあんなことを言わなければ…
- あの時、○○をやらなければ…
- あの時、△△に行っていれば…
過去に自分がした選択に対し後悔している場合にも、過去に戻りたいと感じることが多いでしょう。
原因別・過去に戻りたい気持ちを手放す方法
先ほどの段落で「過去に戻りたい気持ちが出てくる5つの原因」を紹介しました。
それでは次にそれぞれの原因別対処法をご紹介します。
1、過去に「最高に輝いていた時期」があった場合
今までの人生で最高に輝いていた時期があった場合、つい「あの頃はよかった」と過去の栄光にしてしまいがちですが、もったいないです。
人生で1度でも成功した経験があるということは、人生の成功パターンを一度は経験しているとも言えます。
一度もラーメンを食べたことがない人と、一度でもラーメンを食べたことがある人では、大きな差がありますよね。
同じように、今は満足いく現実を手にできていないかも知れませんが、あなたの記憶には、成功した経験が刻み込まれています。
- 過去、最高に輝いていた時は自分がどんなメンタルだったか?
- どんなきっかけがあって成功したのか?
を分析してみて下さい。
きっと現状打破するヒントがたくさん見つかると思います。
2、今に満足していない場合
今に満足しておらず、過去に戻りたい気持ちが強くなっている場合、まず
私は今に満足していないんだ。
と改めて言葉にしてみましょう。
現実的に考えると、どう頑張っても過去に戻るタイムトラベルは不可能です。
脳内が「過去に戻りたい」ばかりになると、心ここにあらず状態になってしまい、現状を認識することすら難しくなってしまいます。
ですので、まずは「私は今に満足していないんだ」と現在地をフラットに把握して、意識を今に戻します。
その上で気力が少し回復してきたら
満足できる未来を作るために何が必要かな?
という問いかけに変えていきましょう。
3、ワクワクするような未来が来ると思えていない場合
「2、今に満足していない場合」とも関連しますが、ワクワクするような未来が来ると思えていない場合(気力不足でそのように思ってしまっている場合が多いですが)
他人の力を借りてみるのがおすすめです。
人それぞれ「イメージしやすいもの」「イメージしにくいもの」がありますが、共通するのは臨場感の高いものほどイメージしやすいということです。
例えば自分とは何の関係もない、遠い関係性の人が結婚したと聞いても「ふーん?そうなんだ」くらいの感覚かと思います。
でも、仲の良い友達が相次いで結婚したとなったら、急に結婚に臨場感が湧いてきませんか?
臨場感が増すと、脳の検索機能であるRAS:網様体賦活系(もうようたいふかつけい)が活発に働き、いわゆる引き寄せ力が高まります。
▼「RAS」について確認する
自分だけの力でワクワクするような未来をイメージすることが難しい場合は、自分が欲しい未来を既に手に入れている、もしくは手に入れかけている人の近くに行ってみてください。
臨場感というエネルギーをおすそ分けしてもらえると思います。
4、心が疲れて現実から逃げたくなっている場合
なんらかの理由で心が折れて現実から逃げたくなっている場合は、まずはいったん休みましょう。
人生ではいろんなことが起こります。
不可抗力に思える巻き込まれ事故だったり、自分ではない家族のトラブルだったり、自分の力ではどうしようもなく感じてしまうようなシチュエーションもあるでしょう。
そんなときに、自力で明るい未来をイメージするのはなかなか難しいです。
まずは自分の心のエネルギーを回復させることを最優先しましょう。
5、後悔している選択がある場合
これは少し難しいのですが、(自分で考えると)後悔している選択が実はベストだったことに気がつくと「過去に戻りたい」気持ちがスーッと消えていきます。
このメディアを運営している自己対話の学校(脳トレカレッジ)では、脳と心のコミュニケーションを円滑にすることで悩みを解消していく手法を10年ほどお伝えしていますが、
多くの人が「頭では後悔しているけれど、心としてはベストな選択をしている」ことが多いです。
その選択をしたことで得られたこと、得られなかったことを洗い出して
なぜ、その選択を当時の自分はしたのか?
頭でも納得できると、気持ちに大きな変化が見られます。
もしご自分だけで発見することが難しければ、個人コンサルでサポートできればと思います。
過去に戻りたいと思いやすいシチュエーションと対処法
それでは最後に「過去に戻りたい」と思いやすい、ジャンル別のシチュエーションを解説します。
1、恋愛での後悔は復縁への執着になりやすい
相談業10年のキャリアの中でも、復縁のお悩みはとても多いです。
もちろん相手への愛情がベースにあるのですが、中には「やり直して過去の後悔を上書きしたい」気持ちが大きいことも。
脳と心のコミュニケーションを円滑にして復縁を叶えることは、そう難しいことではありません。
ですが「過去に戻る」ために復縁を望むよりも、新しく出会い直しをするつもりで相手と関わった方がスムーズに進みやすいです。
以前のお付き合いで消化不良だった点などを洗い出して、次のお付き合いではバージョンアップした2人で関わることを決められると、とても幸せな復縁が叶います。
▼「復縁」の記事を読む
2、仕事での後悔はエフィカシー低下につながりやすい
仕事で自分の力不足を感じたときに自信をなくしてしまい、過去へ戻りたいと思うことが多いようです。
「自分の力をつけよう!」と前向きになるより先に、「仕事をしたくない…会社から逃げ出したい…」など、仕事をする必要がなかった学生時代の楽しさに逃げたくなってしまうのですね。
そんなときは一度
なぜ自分はこの会社を選んだのか?
を問いかけてみてください。
もし「自分の意思ではなく選んでしまった」場合は、生活もありますが仕事を選択し直すことも視野に入れてもいいかも知れません。
3、家族での後悔は一生ものになりやすい
家族との関係で後悔して「過去に戻りたい」気持ちが大きくなることも多いです。
もともと心の距離も近くなりやすく、その関係がら「生や死」も関わってくるため、家族間での後悔は一生モノになりやすいです。
(亡くなる前に思い出を作っておけばよかった、など)
自身の結婚や家族の病気・介護など、家族に関する後悔がある人は不思議と向き合うべきタイミングが用意されるので、その時期がきたら目を向けると良いかと思います。
過去の精算が完了すると、明るい未来がやってくる
「過去に戻りたい…」そんな気持ちが大きくなるときは「今」にも「未来」にも希望を感じられていないことが多いでしょう。
放置しすぎると、うつ状態になる可能性も出てきてしまいます。
趣味を充実させるなどの対処法も悪くはありませんが、私個人的には「過去を精算して、明るい未来に向かうための充電期間がプレゼントされている」と捉えて心の奥深くまで向き合うことをおすすめします。
両手に持てる荷物の量は限られているように、時間が止まってしまっている過去の思い出や後悔を抱えたまま生きるのは、重い荷物で両手が塞がったまま歩き続けるのと一緒です。
前向きな気持ちになれない時期だからこそ、過去と向き合い、手放すもの・未来へ持っていくものを仕分けしてみませんか?
たくさんの後悔を手放した分だけ、未来ではチャンスに恵まれると思います。